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がん治療中の女性のために―細やかな心配りの感じられる、優しい“美容本”

6/17(土) 11:00配信

ダ・ヴィンチニュース

 細やかな心配りの感じられる、なんとも優しい“美容本”だ。
 白地に水色の罫線が入っただけのシンプルなカバーに、『LIFE&Beauty』の文字が大きく浮かぶ。中を開くと、美しくありたい女性に向け、クレンジングや化粧水のつけ方、眉やアイメイクの方法、ボディケアのやり方など、美容の基礎知識がわかりやすくまとめられ、優しいタッチのイラストも添えられている。

 だが、ただの美容本ではない。一見気づきにくいが、これはがん治療中の女性に向けた美容本なのだ。そして、この“気づきにくさ”は、心配りのひとつである。

 著者は2011年、子宮体がんと診断され、抗がん剤治療を続けるうちに肌にダメージを受けた経験を持つ、さとう桜子さん。それまで30年以上、美容業界で働いていた知識を活かし、2013年にはがん患者向けビューティサロン「セレナイト」をオープンさせた。そこでお客様に伝えている、がん治療中でも美しくあるための知恵と工夫をまとめた一冊が『がん治療中の女性のためのLIFE&Beauty』(主婦の友社)だ。

 さとうさんの肩書きは、ビューティーライフアドバイザー兼ソシオエステティシャンで、医療従事者ではない。だが、美のスペシャリストでありながら、抗がん剤治療によるダメージに悩まされた当事者だからこそ書ける、心配りと優しさにあふれている。

 冒頭に書いた“気づきにくさ”はおそらく、この本を持ち歩いてケアしたい読者のため。外で開いても周囲の人にわからないよう、おしゃれなノート風のデザインになっている。ちょっとしたメモを書き込めるスペースもあるのは、治療の段階ごとに自分に合うケア方法をメモしておけるように、との配慮だろう。
 美しくあるために気をつけたいポイントやケア方法が書かれているが、日によっては体調のすぐれないこともある。そのため、ところどころに「今日は疲れちゃった……という人は」というミニコラムが挟まり、手抜きできるポイントが書かれているのも優しい。

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