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低価格で人気の「マンション霊園」、課税強化で値上げラッシュか

6/18(日) 7:00配信

NEWS ポストセブン

 都心部を中心とした「墓不足」が社会問題化している。解決の処方箋になり得ると期待されるのが、都心に建つ“新しいタイプの墓地”だ。だが、そのビジネスモデルの根幹を揺るがす問題が浮上している──。

“地方から東京に出てきてそのまま歳を取り、気が付けば入る墓がない”“故郷に残した墓の面倒を見られる人がいなくなったが、お骨を移す先がない”──そうした悩みを抱える人が東京近郊などで新たに墓を建てようとすると、数百万円単位の資金が必要になることは珍しくない。

 そこで近年、急増しているのが、「ビル型納骨堂」「マンション霊園」などと呼ばれる新しいタイプの墓地だ。

 ビルのなかに小さな納骨スペースを大量に備え、数千から1万基近くの“墓”を収容する。屋外の墓地に一基ずつ立てられた墓を「一戸建て」とするなら、ビル型納骨堂はまさに「大規模マンション」である。

◆「宗教不問」は宗教ではない?

“墓参り”の際にはロッカーのような納骨スペースに直接お参りするものもあれば、ICカードをかざすと骨壺がベルトコンベアで運ばれてくるタイプもある。

 アクセス至便の立地ながら、土地代も墓石代もかからないので価格帯は80万~100万円が主流だ。2013年にオープンした安養院ひかり陵苑(東京・品川区)の広報担当者が説明する。

「購入する方は大きく3パターンに分けられます。田舎のお墓をたたんだ場合、配偶者に先立たれた場合、そして生前墓として自分の墓を購入する場合の3パターンです。当施設は『永代供養墓』で、“お墓の面倒を見る人がいなくなっても誰にも迷惑をかけない”というのも購入動機になっていると思います」

 また、「自宅を引っ越す際も、墓石がないので解約しやすい」(早稲田納骨堂・広報担当者)といった反応もあり都市部に暮らす中高年層のニーズに合致している。

 だが、こうしたマンション霊園に「値上げラッシュ危機」が迫っているという。発端は、東京・赤坂の一等地に建つ「赤坂浄苑」に下されたある判決だ。

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