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糖尿病の食事療法として注目の「フォーミュラ食」とは

6/18(日) 16:00配信

NEWS ポストセブン

 人間は食物を摂取し、エネルギーとして使い、余った糖質や脂肪を脂肪細胞に蓄え、必要な時に分解してエネルギーとして使っている。しかし、脂肪細胞が肥大化すると、それ以上蓄えられなくなり、インスリン作用を受けつけなくなる。これをインスリン抵抗性といい、本来脂肪細胞に蓄えられるべきブドウ糖が取り込まれず、血液中に残る。糖尿病はこうした糖の代謝異常で、血液中のブドウ糖の濃度が上がることで体中の大、中、小血管が障害されて様々な症状を起こす。

 東邦大学医学部の白井厚治名誉教授(現在、誠仁会みはま病院、理事)の話。

「生活習慣病である2型糖尿病は、過食による肥満が主な原因です。合併症の糖尿病腎症で人工透析になった患者の過去の体重を調べたところ、BMI25以上が約7割でした。国民平均の2割強と比べると高率で、肥満は腎臓障害を確実に促進します。肥満で血圧が上がりますが、過食による肥満で肥大化した脂肪細胞から、アンギオテンシノーゲンという血管を締め付ける作用を持つホルモンが出るためです。

 また、リポタンパクリパーゼという酵素が出なくなり、中性脂肪が脂肪細胞に入ることができないため、高中性脂肪血症になります。糖尿病治療の基本は、まずは標準体重への減量です。総カロリーを減らすだけでなく、代謝上インスリンを必要とする糖質を制限し、インスリンを必要としない脂肪分で補う食事療法がより効果的です」

 白井名誉教授は糖尿病患者を対象に、総カロリー1600キロカロリーで糖質47%・脂質35%の低糖質食と、糖質57%・脂質25%の高糖質食を摂った場合の24時間の持続血糖モニタリング調査を実施した。すると低糖質食の食後血糖値は、高糖質食より60%程度低くなるという結果となった。

 エネルギー制限と糖質制限食は血糖値だけでなく、血圧中性脂肪値、善玉コレステロール値にも影響を与える。総カロリーに占める糖質の割合が45%の低糖質食と、55%の高糖質食を2週間交互で摂取したところ、低糖質食の方が空腹時血糖値と、中性脂肪値が優位に低下、逆に善玉コレステロールは上昇した。

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