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個性派のオルフェーヴル、ロードカナロアは種牡馬として成功するか?

6/18(日) 17:51配信

webスポルティーバ

 GI日本ダービーが終わり、その翌週の6月3日(土)からは来年のダービーへ向け、早くも2歳戦がスタートした。それと同時に、初年度産駒が2歳を迎えた新種牡馬の産駒も次々とデビューを果たしている。種牡馬の世界は、名馬の仔が期待どおりの走りを見せることもあるが、意外な種牡馬の仔が思わぬ名馬へと育っていくケースもある。そういった馬を探すのも、血統の、競馬の楽しみ方のひとつと言えるだろう。

【表】2017年 産駒デビューの主な新種牡馬

 今年の新種牡馬は、近年稀に見る豪華ラインアップと言われている。三冠馬オルフェーヴルをはじめ、日本ダービー馬がエイシンフラッシュ、ロジユニヴァースの計3頭。さらに、香港スプリントを連覇したロードカナロアが加わる。その中で、配合された牝馬の質や数からも”2大巨頭”と見られているのがオルフェーヴルとロードカナロアだ。今回はこの2頭を分析していきたい。

 まずはオルフェーヴル。父に名種牡馬ステイゴールド(その父サンデーサイレンス)を持つ同馬は、過去の三冠馬の中でも極めて個性的で、強烈な印象を残した馬だった。

 新馬戦(新潟・芝1600m)では勝利を挙げながらも、気性の荒さからゴール後に鞍上の池添謙一騎手を振り落とした。その後は連敗を続けたものの、6戦目のGIIスプリングSを制して重賞初制覇を果たしてから一気に力をつけ、GI皐月賞、日本ダービー、GII神戸新聞杯、GI菊花賞と連戦連勝で三冠制覇。古馬との初対戦となったGI有馬記念も勝利し、6連勝で文句なしの年度代表馬に輝いた。

 4歳となり、オルフェーヴル時代を築くかと思われた矢先、年明け初戦のGII阪神大賞典で予想外のことが起きる。道中、2週目の3コーナーを曲がりきれず逸走してしまったのだ。しかし、そこから驚異の巻き返しを見せ、2着に挽回。敗れはしたものの、改めて潜在能力の高さを証明し、それと同時に気性面の危うさも露呈したレースだった。

 その秋に遠征したGI凱旋門賞では最後の直線で後続を突き放しかけながらも、内によれて失速し、ソレミアの2着に惜敗。翌年も女傑トレヴの2着に敗れ、古馬(4歳以上)になってからのオルフェーヴルは宝塚記念と引退レースの有馬記念を制しながらも、やや不完全燃焼に終わった印象がある。

 悲願の凱旋門賞制覇はならなかったが、世界トップクラスの実力馬という評価を得たオルフェーヴルには多くの良血牝馬が集まった。主な馬を挙げると、宝塚記念などGI3勝のスイープトウショウの仔(牡、馬名未定)、オークス馬シンハライトの弟であるシンハラージャ(牡)、年度代表馬ブエナビスタの半妹プリメラビスタ(牝)、桜花賞馬キストゥヘヴンを母に持つアマイロ(牝)、昨年の最優秀2歳牡馬サトノアレスの半弟サトノテラス(牡)、ダートGI/JpnI10勝のホッコータルマエを兄に持つマージェリー(牝)、菊花賞馬サトノダイヤモンドの妹マルケッサ(牝)、秋華賞馬ブラックエンブレムを母に持つマルーンエンブレム(牝)などの良血馬が並んでいる。

 これだけの良血馬が揃えば、成功は間違いなしと思われるが、それほど単純ではないのが種牡馬の世界。何せ、現在の種牡馬界にはディープインパクトという絶対的な存在がおり、キングカメハメハも安定の2位のポジションをキープ。ハーツクライや父ステイゴールド(現2歳が実質的な最終世代)といった実績ある種牡馬たちがライバルになってくる。

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