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アメリカ・サウスカロライナ州でペットのタトゥーを禁じる法案が可決

6/18(日) 13:10配信

@DIME

パソコンであることを検索中、アズテック模様の写真が目に入った。それでふと思い出したことがある。愛犬を亡くし、深いペットロスに陥った人が、腕に愛犬の名のタトゥーを入れたと見せてくれたことがあったなぁ…と。

タトゥーというのは結構歴史が古く、宗教的・精神的・民族的なバッググラウンドをもつものもあれば、近年では、特殊な配慮が必要な病気や障害をもつ人が、緊急時またはそれに気づいてもらうために、「自分は〇〇の病気をもっています」「〇〇ができません、わかりません」ということを示すためのものもあるという。

(タトゥーは、色素の含有物によってはレントゲンのような医療装置に対して反応を起こし、検査ができないという場合もあり得る)

また、タトゥーというカテゴリーからは少々ずれるが、乳ガンのような病気で失くした体の一部を再生したかのように見せたり、ケガによる傷跡を目立たなくしたりといったパラメディカルピグメンテーションと呼ばれるものもあるとか(一般的なタトゥーとは違って皮膚の浅い部分に色素を入れるので、数年以内に色が薄くなるとのこと)。(*1)

このように皮膚に色素を入れることによる装飾やメイク、サインなどはいろいろあるわけだが、犬や猫、ウサギなどの場合は 耳の内側や内股などに、その個体特有のナンバーのタトゥーを入れるという個体識別法も用いられてきた。

たとえば、アメリカのペンシルバニア州で制定されている『犬法(Dog Law)』では、犬のライセンスを得る(登録をする)ための必要要件の1つとして、「犬を恒久的に識別できるタトゥーまたはマイクロチップ」を入れることを挙げており、このどちらかを選ばなければならないとしている。ちなみに、タトゥーを入れる場所も右後肢大腿部の内側と決められている。(*2)

人の場合、タトゥーを入れるか入れないか、一部を除いては多くが自分の意志によることだろう。しかし、ペットの場合は100%人の判断による。

ここで頭に浮かぶのが、昨年から今年にかけ、海外において、犬や猫にファッション的タトゥーを入れた写真をSNSに投稿した人が、動物虐待ではないのかと非難の声も含め、ネット上を賑わせたという一件だ。

個体識別のものはともかく、自分の愛犬や愛猫にファッション感覚のタトゥーを入れようと考えるか? 身近にタトゥーを入れた人間がおり、それが日常として生活してきた筆者であっても、自分の愛犬には「No」である。

法律的にはどうなのだろう?

2017年2月、アメリカのサウスカロライナ州では、ペットへのタトゥーおよびピアス(医療的なものを除く)を禁じる法案が賛成98:反対12をもって下院で可決されたというニュースがあった。違反者には1,000ドル以下の罰金、30日以下の懲役が課せられるという。(*3)

こうした法は初というわけではなく、ニューヨークでは2014年にすでに禁止となっているそうだ。(*4)

サウスカロライナのケースでは、反対票を投じた議員の中に、「話し合うべきもっと重要な問題がある」というような意見もあったようだが、動物の問題を解決しようとする時、ネックとなるのはおそらくそうした「人間のことが何よりも優先されるべき」という思考だろう。

筆者としては、どちらが優先されるかではなく、人間のことであろうと、動物のことであろうと、大事なことは大事であって、動物のことは人間にも関わり、むしろ人間の問題であると思うのだが。

それはいいとして、日本の「動物の愛護及び管理に関する法律」では、以下のような罰則が設けられている。

・愛護動物をみだりに殺したり傷つけたりした場合 ⇒ 2年以下の懲役、または200万円以下の罰金
・食事や水を与えず酷使する、不適切な場所に拘束して衰弱させる、飼育または保管している動物が病気やケガであった時に適切な処置をしない、排泄物が堆積したり他の愛護動物の死体が放置されていたりするような場所での飼育、その他の虐待 ⇒ 100万円以下の罰金
・愛護動物を捨てた場合 ⇒ 100万円以下の罰金

この中で、「その他の虐待」というのは、いったいどこまでを指すのか。それを考えた時、基本となる概念に、『動物に保障されるべき5つの自由』というものがある。

◆ 飢えや乾きからの自由
◆痛みや病気からの自由
◆不快からの自由
◆恐れや不安からの自由
◆動物として基本的かつ自然な行動がとれる自由

このどれが欠けても動物にとってはきつい。これらを考えてあげることができれば、動物にとってはより生きやすい環境ということになるだろう。せめて自分が一緒に暮らす動物、関わる動物には、これら5つの自由があるか?ということを心してあげたいと思っている。

参考資料:
(*1)パラメディカルピグメンテーションで、失われた乳頭乳輪や睫毛を再現/がんサポート
(*2)CHAPTER 21. GENERAL PROVISIONS; KENNELS; LICENSURE; DOG-CAUSED DAMAGES / PENNSYLVANIA DEPARTMENT OF AGURICULTURE, The PENNSYLVANIA CODE
(*3)Upstate lawmakers say ‘No’ to bill banning pet piercing, tattooing / Greenville Online
(*4)New York bans pet tattoos and piercings / NEW YORK POST

文/犬塚 凛

@DIME編集部

最終更新:6/18(日) 13:10
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