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リオ五輪、建設費水増しによる賄賂バラマキが続々明らかに

6/18(日) 9:00配信

HARBOR BUSINESS Online

 2000年代のブラジルと言えば高度成長を遂げ、ラテンアメリカのリーダー国として成長している姿がいつも世界の報道メディアの話題として取り上げられていた。しかし、今のブラジルが報道メディアに与える話題は汚職ばかりである。

 ブラジルの高度成長を足場に、ゼネコンのオデブレヒト社はラテンアメリカで最大規模のゼネコンとして発展した。その発展の土台になったのは、政治家や官僚への賄賂のばら撒きであった。その見返りとして公共事業などの受注を容易にしてもらう為であった。

 そして、ブラジルで開催された2014年のワールドカップそして2016年のオリンピックは賄賂が盛んにばら撒かれたイベントであった。例えば、ワールドカップ開催で<建設或いは改装された12のスタジアムの中で6つのスタジアムが予算オーバーしていた>ということが今、明らかにされている。そのオーバー分が賄賂に変身するのである。(参照:「AmericaTV」

 この事実が明らかになったのは、オデブレヒト社の<役員で現在収監されている77人が、刑の減刑を交換条件として真実を供述>しているからである。

◆予算を8割以上上回るケースも!

 例えば、アレナ・ダ・アマゾニア・デ・マナウス・スタジアムは30%の予算オーバーで、6億6900万レアル(220億円)の費用がかかった。アレナ・ペルナンブコ・デ・レシフェ・スタジアムは<0.6%>という比較的少ない予算オーバーで、<5億3300万レアル(176億円)>で収まった。リオデジャネイロのマラカナー・スタジアムは1950年のワールドカップの時に建設された由緒あるスタジアム。今回のワールドカップ、コンフェエデレーションカップそしてオリンピックと3つのイベントで使用されるということで工事が行われた。その費用は<当初の予算を75%も上回って、12億レアル(400億円)>という結果になったという・

 サンパウロのアレナ・コリンティアン・スタジアムの場合は急ぎの工事となり、死者も一人出たほどだが、<46%の当初の予算オーバーで、12億レアル(400億円)の費用がかかった>。ブラジリアのナショナル・マネー・ガリンチャ・スタジアムは<14億レアル(460億円)の費用が掛かった>が、<当初の予算を87.8%も上回る>という結果になったという。

 もちろん、コステラオ・デ・フォルタレザ・スタジアムのように<当初の予算を16%も下回る5億2000万レアル(172億円)で収まった>という結果もあるが、例外的であり、その多くは予算を超過したケースが占めている。

 そして、リオデジャネイロの前州知事だったセルヒオ・カブラルのように、同州での<10億レアル(330億円)以上の工事に絡んで不正にその5%を手数料>として受け取っていたという。もちろん彼は収賄罪で逮捕されている。(参照:「Sputnik」)

 オデブレヒト社の元役員らの供述に基づいて、最高裁の指示で凡そ<100人の政治家を対象に検察は捜査>を実施しているという。

 この捜査で既に判明していることは、リオデジャネイロの前市長エドゥアルド・パエスが2016年のオリンピックに絡み、<1600万レアル(5億2800万円)の賄賂を受け取った>疑いがもたれていることだ。(参照:「Ultima Hola」)

 リオ五輪の競技場の建設や改装、インフラ整備などを含めて<390億レアル(1兆2900億円)の費用が掛かった>と、前市長エドゥアルド・パエスが公言しているが、<その43%は民間部門からの融資>によるものだという。公的機関ではなく、民間部門からの融資で賄賂は尚更容易になる。

◆ルラ元大統領の名前も浮上

 現在収監しているCEOのマルセロ・オデブレヒトの父親で、オデブレヒト社の2代目のエミリオ・オデブレヒトは<「現在起きているような合法化されない賄賂は30年前までは当たり前のことだった」>と述べている。(参照:「Noticious」)

 また、同氏はルラ元大統領が<オデブレヒト社から2012年6月から2014年3月まで少なくとも500万ドル(5億5000万円)を受け取っているはずだ>と述べている。この期間は彼の息子のマルセロ・オデブレヒトがCEOであったから、彼自身が正確なその金額は言えないようであるが、息子の経営を後押ししていた関係からその全貌は熟知しているようである。

 リオ五輪の組織運営は最悪だったという評価が下されているが、それがオリンピックメダルにまで粗悪さが顕著になっている。5月までの段階で選手に授与したメダルの<6-7%の凡そ140個が錆びで表面が腐食している>というのである。特に、銀メダルが錆びによる腐食が目立つという。補修に3-4週間を要しているそうだ。(参照:「Huffington Post」)

 当初の見積もりよりも大幅に建設費が上回ってくる……。日本もまったく他人事だとは思えない話である。

<文/白石和幸 photo by melissapiper0/Pixabay(CC0 PublicDomain)>

しらいしかずゆき●スペイン在住の貿易コンサルタント。1973年にスペイン・バレンシアに留学以来、長くスペインで会社経営する生活。バレンシアには領事館がないため、緊急時などはバルセロナの日本総領事館の代理業務もこなす。

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