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RPGを心の底から楽しんでいたあの頃に、ふと戻れるファンタジーRPG

6/18(日) 9:00配信

週刊SPA!

◆ゲームコラムニスト・卯月鮎の絶対夢中★ゲーム&アプリ週報

【アライアンス・アライブ】

⇒【画像】プレイ画面

3DS/フリュー/パッケージ版6280円+税、DL版6280円+税/6月22日発売予定

◆古き良きRPGのスピリットを感じる新作

 実写と見間違うほどの最新鋭、最先端なRPGは確かに心躍りますが、毎日豪華なフランス料理ばっかりだったら、「たまには実家の野菜ゴロゴロカレーやショウガ焼きが食べたいなぁ」と思うのが人間のわがままなところ。『アライアンス・アライブ』は、まさにそうした昔の温かみある良作RPGを彷彿とさせるタイトルです。

 メーカーはゲーセンのプリ機で有名なフリュー。2015年には制作会社のキャトルコールと組んでエッジの効いたオリジナルRPG『レジェンド・オブ・レガシー』をリリースして、ゲームファンの注目を集めました。今作も一部バトルシステムなどは『レジェンド・オブ・レガシー』の流れを汲んでいます。

 さらにスタッフ陣は、RPGの名作を支えてきた豪華な顔ぶれです。シナリオ担当は初期『幻想水滸伝』の村山吉隆氏、ゲームデザインは『サガ』シリーズの小泉今日治氏、アートディレクターは同じく『サガ』シリーズの浅野雅世氏、音楽は『サガフロ2』『FF13』の浜渦正志氏と、RPGファンからは「この名前だけで買い!」という声も上がっています。

 舞台は魔族が人間を支配し、「黒き流れ」という海流でいくつかの「ゾーン」に分断された世界。最初の主人公は、雨が降り続く「雨の世界」でレジスタンス組織「夜鴉」に所属する少年ガリルと幼なじみの少女アーシュラ。組織の書状を頼まれ、諜報ギルドの塔を目指します……。

 2人以外にも、人間世界に興味を示す魔族の娘ビビアン、「黒き流れ」の研究者ティギー、魔族に従属する「印術ギルド」の術士ジーンなど、9人もの主人公が登場するのが特徴。別々のゾーンに住む彼らの運命は、やがてひとつの物語に収束していきます。立場も種族も異なる9人がどんなドラマを紡ぐのか目が離せません。

◆戦闘中に突然ひらめく「覚醒」がアツい!

 バトルはシンボルエンカウント方式で、パーティは最大5人のターン制コマンド式。4倍速の早送りもできて、サクサクとテンポよく進みます。そしてバトルの最高の隠し味となっているのが「覚醒」! 『レジェンド・オブ・レガシー』にもありましたが、戦闘中に一定の確率で「覚醒」というエフェクトが入り、武器種に付随した「竜巻斬り」「スクリューチャージ」といった新技をひらめきます。どのタイミングで習得するかは未知数なので、言ってみればすべてのバトルがパワーアップのチャンス。昔、スーファミで『ロマンシング サ・ガ2』の「閃き」システムが好きだった私にとっては、たまらないシステムです。

 もうひとつ、バトルとは別にNPCを集めて「ギルドタワー」を発展させるサブ要素もポイントです。ギルドには「諜報」「図書」「鍛冶」「戦術」「印術」の5種類があり、ギルドタワーの周辺では戦闘時にそれぞれの支援効果を受けられます。このギルドタワーの建設・発展はクリアに必須というわけではないようですが、ハマる人はどっぷりハマりそうな要素です。

 ぬくもりを感じる水彩画テイストの世界観に、こだわりのバトルシステムとやり込み要素。新作として果敢に攻めている部分もありますが、“戸棚を調べて小銭をゲット!”とか、“キャラ同士のちょっとゆる~いイベントシーン”とか、“ダンジョン内の石像の仕掛け”とか、伝統的なRPGのお約束も入っています。最近、すっかりRPG熱が冷めてしまったという人は、まずは体験版をDLして冒険心を覚醒させてみては?

【卯月鮎】

ゲーム雑誌・アニメ雑誌の編集を経て独立。ゲームの紹介やコラム、書評を中心にフリーで活動している。著作には『はじめてのファミコン~なつかしゲーム子ども実験室~』(マイクロマガジン社)がある。ディファレンス エンジン

(C)FURYU Corporation.

日刊SPA!

最終更新:6/18(日) 9:00
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