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780人の社員全員を記憶する社長の秘密とは?

6/19(月) 12:20配信

PHP Online 衆知(THE21)

「人と会うこと」を楽しめば、顔と名前は苦もなく覚えられる

毎年、新入社員の顔を覚えるのもひと苦労という人も多いのではないだろうか。アロマテラピー関連業界でトップを走る「生活の木」の社長・重永忠氏は、780人以上いる社員全員の顔と名前を覚えているという。社長として多忙な中でどのように記憶しているのか。そして、社員の名前を覚える理由とは?

自分から「取りに行った」情報は記憶しやすい

 アロマテラピー関連業界で売上げ第1位を誇る、生活の木。同社は社員の満足度調査でも「東日本第1位」を獲得している。その秘密は、代表取締役社長・重永忠氏の徹底したコミュニケーション重視の姿勢にあるようだ。重永氏は、780名を超える社員の顔と名前をすべて記憶しているという。

「時間があるときは、社長室のパソコンで社員の履歴データを見ています。現在の部署や店舗だけでなく、これまでの異動歴や入社前の経歴などを、顔写真を見ながらイメージしているのです」

 しかし、それだけでは記憶に刻むことはできないとも語る。

「データでわかる情報は限られていますし、正直それだけでは覚えられません。人となりを知るには、直接会うことが大前提。データを見るのは、対面して記憶した情報の復習でもあります。本社に勤める社員とはしょっちゅう顔を合わせますが、店舗となるとそうはいかない。ですから、よくアポなしで店舗を回ってスタッフと会話を交わします。社長室では知りえない情報を『取りに行く』わけです」

 定期的に行なわれる社員研修も、「情報を取りに行く」格好の機会だ。

「1回の研修は、6人から、20~30人の規模。研修中は仕事に関わる話ですが、その後の食事会ではテーブルを回って一人ひとりと趣味や出身地などのパーソナルな話をします。すると公私両面でその人の記憶を刻むことができ、『あのとき、あの話をした方だな』と思い出す引き出しが増えるのです」

 その際はできるだけ、数多くの情報を入れるように心がけているという。

「情報は詳細なほど記憶に残りやすいものです。ですから私は積極的に質問します。とくに聞くのは『相手が興味を持っていること』。その人の興味の所在を知るのが、その人自身を知る一番の近道だからです」

 重永氏自身、「相手への興味」を膨大な記憶の原動力にしている。

「興味と関心があれば、苦もなく覚えられるもの。楽器の上手な人は複雑な旋律を暗譜して演奏しますが、あれもただ『練習する』だけでなく、その曲をもっと奥深く知りたいという欲求が働くからできるのでしょう」

 反対に、そうした欲求の働かないことに関してはからっきし覚えられない、と語る。

「学校の勉強は苦手で、とりわけ暗記系は大嫌い。ところが人への興味となると、ガラリと変わるんですね。友人の発言や行動はやたら詳しく記憶していて、今も古い友人と話すと『なぜそんなことを覚えているんだ』と、よく驚かれます」

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