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習近平が私営企業に押す「共産党印」の不安 - 辣椒(ラージャオ、王立銘)辛口風刺画・中国的本音

6/19(月) 11:00配信

ニューズウィーク日本版

<中国共産党が開始した、私営企業内に党組織を作る運動が中国の経営者たちを戦慄させている。私有財産を公有化した文化大革命時代の政策を連想させるからだ>

中国共産党は最近、すべての私営企業を対象に「党建設がすべてを覆う」という運動を始めた。中国の歴史を少しでも知っている企業主たちの中には仰天し、自分の会社を閉じて全ての家族を海外に移民させた者もいる。

中国共産党が全ての企業の中に党組織をつくるだけなのに、どうして彼らはこのように恐れるのだろうか。

49年の共産中国建国後、毛沢東は「公私共営」という社会主義改造政策の名の下に全ての非公営企業、全ての土地、無数の商人と企業主の財産を公有化した。多くの金持ちは迫害され死亡し、政治の動揺で中国経済は停滞。30年間も発展のチャンスを逃した。76年に毛沢東が死去すると文革は終わり、鄧小平が「改革開放」を始めた。

鄧小平とその後の共産党の指導者の戦術は、私有経済の発展だった。共産主義はなかったことにして、私営企業と外国人の投資を許可。11年末には非公営経済がGDPに占める割合が50%を超えた。その時の指導者は恐らく党組織を私営企業の中に広めるなど考えたこともなかっただろう。

しかし12年に習近平がトップの座に就くと、私営企業に対して「党建設が全てを覆う」規定を強制。14年までに、全国297万私営企業の半分で党組織が設立された。外資企業も例外ではない。

今年4月20日、習近平は広西省でこう強調した。「党は党を管理し、党建設はすべて覆う」。私有制消滅を自らの任務とする共産党が、自らの党組織を私営企業に100%浸透させる、という意味だ。

共産党の私有財産権に関する「悪行」の記録は、ずっと金持ちたちを恐れさせてきた。習近平の登場以降、報道と言論の自由が後退し、人権派弁護士は大量に抑圧された。ドルの国外流出を厳格制限する政策はすでに外国人による投資に影響し、今また私営企業での党組織づくりを強行する。

様々なきざしに、嗅覚の鋭敏な人は大きな災難の到来を予感している。自分の企業に「共産党印」を刻印される前に、すべてがもっとひどくなる前に、企業家たちは決断を始めている。




<読者の皆様へ:今回の漫画コラムはいつもより更新が遅れました。私と妻が先月末、日本からアメリカに移住したためです。ようやくワシントンでの暮らしが落ち着き始めたところで、日本での3年の生活をとても懐かしく思い出します。読者の皆さんの支持に感謝しつつ、引き続きアメリカで努力します!>



≪中国語原文≫
■中国私企,全面党化

最近,中共针对所有私营企业开展了"党建全覆盖"的强化行动,一些对中国历史略有认知的企业主被吓坏了,决定关闭自己的公司,携全家移民海外。

中共只是要在所有企业里都建立党组织而已,为什么他们会这么恐惧?

因为在1949年后的一段时间,毛泽东以"公私合营"的社会主义改造为借口吞并所有非公企业,所有的土地都被中共没收,无数的商人和企业主的财产被充公,很多富人被迫害致死,中国的经济随着政治动荡而停滞,浪费了近三十年的发展时间。1976年毛泽东去世之后,文革结束,邓小平开始了"改革开放"。

在邓小平和随后的几代中共领导人,他们的策略是发展私营经济,少谈共产主义,允许私营企业和外商投资。到了2011年底时,非公营经济占国内生产总值已经超过一半,那时候领导人恐怕都没想过要强行将党组织推广到私营企业里。

而自从2012年习近平上台之后,对私营企业实行"党建全覆盖"成为强制规定,到了2014年,全国297万私营企业中,已有一半多成立了中共党组织,甚至连外资企业都被要求成立党支部。今年4月20日,习近平在广西强调:"党要管党,党建要全覆盖。"这意味着,以消灭私有制为己任的中共,要将自己的党组织100%渗透到私营企业中去。

中共在私有财产权方面的恶劣历史记录始终让富人们心怀恐惧,习近平上台以来,新闻和言论自由倒退,维权律师大规模被打压,严格限制美元流出的政策已经影响到外商投资,如今又要在私营企业中强行建立中共党组织,种种迹象都让嗅觉敏锐的人意识到大难临头。在自己的企业被强迫打上共产党的印记之前,在一切变得更糟糕以前,企业家们要赶快做决定了。

想对读者说的话:很抱歉,这次的漫画专栏比平时晚了一个礼拜才更新,因为上个月底我和太太移民到美国,刚刚在华盛顿安顿下来。非常怀念在日本三年时间的生活,谢谢读者们的支持,我会继续努力的!

辣椒(ラージャオ、王立銘)

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