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なぜ僕たちはマツダ・ロードスターに恋をするのか?──RFとNA、新旧モデルで旅に出る【前編】

6/20(火) 22:02配信

GQ JAPAN

最新のマツダ・ロードスターRFと初代ロードスター(NA型)で旅に出た。1989年の発売以来、27年間で累計100万台を記録したスポーツカー界の庶民派アイドルの今昔を、今尾直樹が現行4代目ロードスターの主査兼チーフデザイナーの中山 雅さんと対話しつつ紐解く。

【フォトギャラリーはこちら:新旧マツダ・ロードスター】

■新型RFはロードスターより味が濃い!?

マツダ・ロードスターRFのリトラクタブル・ハードトップを開けて走り出すと、快音が後ろから聞こえてきて快哉を叫びたくなった。まことに男らしい、野太い、けれど軽快なサウンドだ。でもって加速にのびがある。オオオオーッ、これはいいじゃん!

日本市場のロードスターは131psの1.5リッターのみだけれど、ロードスターRFは2リッターに格上げされる。最高出力158ps、最大トルクは200Nm。車重は1100kgと、全自動開閉式のメカニズムの分、およそ100kg重い。でも、その分、トルクもある。十二分に速い。これは男のスポーツカーと呼ぶにふさわしい男のスポーツカーである。

価格は324万円から始まる。250万円弱からあるロードスターより大人の位置づけなのである。試乗車はいちばん走りに徹したRSグレードで、373万6800円。マニュアルのみ、というところも男らしい。1.5リッターのロードスターが純情可憐、清楚な清純派時代の松田聖子だとしたら、RFは恋愛遍歴を経た香水の香りが漂う肉感派、ジャズ・シンガーの松田聖子の趣がある。あ、このたとえだとガッカリさせちゃったかしら。長澤まさみはどうでしょうか。デビュー当時の長澤まさみといまの長澤まさみ。オホン。

あるいは、ロードスターが更科のもり、ピュアリティが持ち味だとすれば、RFは天せいろである。文字どおり、油がのっている。いろんなご意見があるでしょうけれど、味がわかりやすい。

快楽の極みはワインディング・ロードである。横浜の子安にあるマツダR&Dセンター横浜を出て、カーナビに従っていたら、伊東温泉までえんえん1号線を走らされるハメになり、西湘バイパスまでやってきたときには解放感と開放感で満たされた。やっとやれやれ。

西湘バイパスからマツダ ターンパイク箱根に至り、大観山に快音を聞かせつつ、伊豆スカイラインへといたる。伊豆スカイランまでの一般道がまたいい。6段マニュアルはカチリカチリと決まり、正直に申し上げれば、3、4速と5、6速の列が接近していてはちょっとわかりにくかったけれど、そこは克服すべき自分の課題として、ともかくシフトアップは気持ちイイ。アクセルを踏み込めば、後方から英国車を思わせるバリトンのエグゾースト・ノートが轟き、フランク・シナトラの美声を聞きながら伸びのある加速を味わう。

ほとんどロールしないのにロール感はある。ロードスターより重い分、硬くしたところ柔らかくしたところがあるそうだけれど、ようするにバネとダンパーのセッティングが絶妙なのだ。ダンパーは試乗車のRSグレードの場合、ビルシュタインが奢られている。

でもって、いまから思えば、一般道のトコトコ渋滞状態の中でもRFは楽しめた。信号が赤から青に変わり、前が空いた刹那、アクセルを踏み込むと、刹那の快楽が味わえる。スポーツカーは速度を問わず官能的でなければならない、としたらRFはロードスターより味が濃い分、わかりやすい。

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最終更新:6/27(火) 19:08
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