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ル・マンのトヨタを襲った「早すぎる悪夢」。再び挑戦の1年が始まる

6/20(火) 7:40配信

webスポルティーバ

 昨年、チェッカーフラッグまで残りわずか3分で潰(つい)えた、トヨタの「ル・マン24時間初制覇」の夢。その「夢の続き」を現実にすべく、必勝態勢で今年のル・マンに臨んだトヨタチームを待っていたのは、またしても「悪夢」だった。

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 7号車の小林可夢偉が予選で3分14秒791というコースレコードを叩き出し、ライバルのポルシェを沈黙させたトヨタ。土曜日の15時に始まった決勝レースでも、LMP1Hクラスの全車が2度目のピットインを終えた時点でのオーダーは、トヨタ7号車→トヨタ8号車→ポルシェ1号車→ポルシェ2号車→トヨタ9号車の順だった。序盤から3分20秒前後のハイペースで飛ばす7号車が、トップ集団を引っ張る形でレースの主導権を握っていたことは間違いない。

 スタートから約3時間半後には、ライバルのポルシェ2号車が前輪のモータートラブルで予定外のピットインを強いられ、モーターの交換作業に約1時間を要して大きく後退した。じわじわとリードを広げるトップのトヨタ7号車を筆頭に、残るポルシェ1号車を3台のトヨタが包囲する形で夜を迎え、念願のル・マン初勝利に向けてトヨタが盤石の態勢を築いたかと思われた。

 ところが、レースが間もなく8時間を迎えようとしていた22時47分、トヨタを取り巻く状況が一気に暗転する。まずは中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ、アンソニー・デビッドソン組のトヨタ8号車に、ポルシェ2号車と同様の「前輪モーター」の問題が発生し、ブエミが緊急ピットイン。モーターやバッテリーなど、ハイブリッドシステムの交換のため、ピット作業に1時間59分を要して優勝争いから脱落してしまう。

 続いて、日付が変わったばかりの0時44分には、他のマシンの事故でセーフティカーが導入されている間にステファン・サラザンから小林可夢偉へのドライバー交代を終え、コースに復帰しようとしたトヨタの7号車がクラッチトラブルに見舞われてストップ。なんとかモーターの力だけでピットまで7号車を連れ帰ろうと必死の努力を試みる可夢偉だったが、その奮闘空しく、約20分後にマシンを止めてリタイアした。

 悲劇はこれで終わらない。1時13分にはニコラス・ラピエール、国本雄資 ホセ・マリア・ロペス組のトヨタ9号車が、ラピエールのドライブ中にストレートエンドで後方からLMP2クラスのマシンに追突され、リヤタイヤとマシン後部を大破させてしまう。こちらもピットに戻ることができず、レース距離のわずか3分の1を過ぎたところでトヨタ勢の2台がリタイアし、トヨタ初優勝の夢が遠のいてしまうことになった。

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