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阿部離脱で巨人に激震も…注目集まる鹿取新GMの手腕。”出向扱い”とは異なる期待値

6/20(火) 11:48配信

ベースボールチャンネル

 悪夢のような13連敗を止め、勝ち星を重ね始めた巨人軍。しかし、阿部慎之助内野手がけがで一軍登録を抹消されてしまった。リーグ戦再開を前に精神的支柱が離脱し、再び怪しい雲行きに。チーム再建を託された新GM・鹿取義隆氏の手腕に注目が集まっている。

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■巻き返し図る巨人に激震、阿部の登録抹消

 ようやく状態が上向きかけた巨人にまたしても激震が走った。主砲の阿部慎之助内野手が19日、一軍選手登録を抹消された。前日18日のロッテ戦で第3打席に内角高めのボールをのけぞるようにしてよけて倒れ込んだ際、右膝付近を負傷して途中交代に追い込まれていた。負傷の詳細については公表されていないが、不自然な体勢から自分の体重が右膝に圧し掛かってしまう格好となったのは誰の目にも明らかだ。

 それだけに完治が長引いてしまう可能性も否定できない。2打席連発を放って通算本塁打記録を383本とし“ON”に次いで巨人軍史上単独3位に躍り出た矢先のアクシデント。通算2000本安打も残り「31」のままで、しばらく足踏みせざるを得なくなってしまった。

 チームとしても苦しかった交流戦を最後は何とか2カード連続勝ち越しで締め、23日から再開するリーグ戦でさらなる快進撃を果たすべく、全選手たちが士気を高めようとしていたところだった。精神的支柱の役割も担う主砲・阿部の戦線離脱によってチームの面々が計り知れないショックに見舞われているのは明白だ。

 当面は阿部に代わって村田修一内野手をスタメン起用していく方針だが、もし主砲がこのまま長期離脱に追い込まれることになれば、チームは球団史上ワースト記録を更新した13連敗中の時のような危機的状況に再び陥ってしまうかもしれない。打開策として早急に編成面で何らかの手を打つ必要性が出てくるだろう。

 そのキーパーソンとなるのが、鹿取義隆GMだ。成績不振の責任を負って辞任した堤辰佳前GMに代わり、今月13日から新たに同職に就いた鹿取GMの手腕には、球団内からも大きな期待がかけられている。

 これまで巨人のGM職に就いた3人の人物とは違い、初めてのプロ野球経験者。現場を離れてからも系列紙の「読売新聞」や「スポーツ報知」で長年に渡って評論家を務めていた関係もあり、親会社・読売新聞グループ本社の幹部クラスからの覚えもめでたく「じっこんの関係」ともっぱらだ。


■球団初のプロ経験GM、冷静沈着な判断に期待

 巨人のGM職となると、本社からのさまざまな要望も多く受けることが今後予想される。しかし、同社幹部たちと良好でありながらもほどほどの距離間を保っている鹿取GMなら、過剰な重圧に押し潰される心配は無用かもしれない。

 なぜならば、これまで事実上の“出向扱い”だった歴代GMたちのように本社のプロパー社員ではないからだ。「以前のように上から何かと高圧的に注文を付けられ、かつ締め付けられることはないのではないか」との見方も出ている。

 当然、球界内においては過去の歴代GMと比較にならないほどの強固なネットワークも持ち合わせている。同じ明大野球部OBの大先輩でもある東北楽天ゴールデンイーグルス・星野仙一副会長や、巨人での現役時代に指揮官を務めていた福岡ソフトバンクホークス・王貞治会長とホットラインがあることは言うに及ばず。

 同じセ・リーグのライバル球団ではあるが、横浜DeNAベイスターズの高田繁GMも鹿取GMにとって明大及び巨人の先輩OBであることを考えれば、今後何らかの接点が出てくるかもしれない。もちろん鹿取GMのもう1つの古巣・埼玉西武ライオンズにも話し合える窓口があるはずだ。

 2001年にはドジャース傘下の1Aにコーチ留学経験もある。その際に鹿取氏はマイナーリーグながら米球界におけるGM職の役割も間近で見て体感してきた。本場で得た経験をいよいよ発揮する時が来たと言っていい。

 そつなくこなすゼネラリストタイプの鹿取GMならば“阿部ショック”にも動じず冷静沈着に事態を見極め、キッチリと戦力バランスを整えることが可能だろうと見ている。現役、コーチ時代には見られなかった水面下での手腕は果たしてどのようなものなのか。まずはお手並み拝見だ。


臼北信行

ベースボールチャンネル編集部