ここから本文です

「3D都市データ」に隠された可能性を探る“実験室”、スタート

6/20(火) 19:10配信

WIRED.jp

3D都市データのデジタルインフラ化が整備された未来について考えていくプロジェクト「3D City Experience Lab.」がスタートしている。都市をスキャンすることで得られる3Dデータには、どのような利活用方法があるだろうか。

なぜいま都市は「デザイン」を必要としているのか

経済産業省とライゾマティクス、『WIRED』日本版が協働し、3D都市データのデジタルインフラ化が整備された未来について考えていくプロジェクト「3D City Experience Lab.」がスタートしている。

「3D都市データ」とは、都市をまるごと3Dスキャンしてできるデータのこと。セスナやドローンで空撮をして計測するのが一般的だ。「Googleマップ」もその一例といえるが、そもそもは地図としての役割だけではなく、建物などの「縦・横・高さ」のデータを正確に数値化できるものとして活用が期待されている。都市をまるごとスキャンすることで生まれるデータは、わたしたちの生活そのものを数値化したビックデータであり、都市の未来を変えうる大きな可能性を秘めているのだ。

「3D City Experience Lab.」は、この3D都市データを活用した新たな体験や価値を見出すべく、さまざまなバックグラウンドをもった有識者ととも進められているプロジェクト。新時代のヴィジョンを指し示すアートの力も使いながら、多彩な知識が集積していく“ラボ”として、日本の3D都市データに関する調査、プラットフォームの構築、コンテンツ制作を総合的に進めていく場なのだ。

プロジェクトサイトではその可能性を探るために、シンガポール、ベルリン、ヘルシンキの実例、日本における3D都市データの活用例、さらに有識者による3D都市データの可能性を探るインタヴューなど、あらゆる角度から3D都市データの“これまで”と“これから”を検証している。

渋谷をスキャンする!

たとえば、サイト内に格納されている「Study#1 Shibuya 3D DATA × GEOLOCATION」は、渋谷エリアを3Dでとらえた都市データだ。本コンテンツはパスコの3D都市モデルをもとに作成された。ライゾマティクスならではの光と音による表現で、多様性あふれる渋谷という都市の特徴を浮かび上がらせたデータヴィジュアライゼーションだ。

マウスをメニューにロールオーヴァーすると、渋谷エリアに実在するレストラン、金融機関、ファッション施設など、さまざまなジャンルの施設情報が高さの情報を持って街のなかに浮かび上がる。これらは、渋谷の施設のジオデータ(位置情報)と3Dデータ(高さ情報)を掛け合わせることで、渋谷の施設の分布図が3Dで捉えられる新しい試みだ。

施設のジャンルごとにオン/オフを切り替えることができ、色の重ね合わせで見る渋谷のヴァーチャルな表情を楽しめるしくみだ。さらにプルダウンメニューからは「渋谷ヒカリエ」や「109」などのランドマークをとらえる視点を選択できる。表示可能な施設は飲食店や健康・医療施設、美容施設、ファッション施設から、企業や事務所、アミューズメント施設やコンビニエンスストア、宿泊施設、駅、バス停まで幅広い。

これらのデータはオープンデータとなっており、自由にダウンロードできる。データをアートに使うのもよし、自身のビジネスに役立てるのもよし、すべては利用者次第だ。あなた自身で3D都市データの新たなる“可能性”を探ってほしい。

WIRED.jp_N

最終更新:6/20(火) 19:10
WIRED.jp

記事提供社からのご案内(外部サイト)

『WIRED Vol.28』

コンデナスト・ジャパン

2017年6月8日発売

630円(税込み)

特集「Making Things ものづくりの未来」。大量生産、大量消費の時代が終わりを迎えるなか、ヒトはいかにものと向き合い、それをつくり、使っていくのか。