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由緒あるミラノの神学校が「AI由来の音世界」に包まれた日

6/21(水) 12:11配信

WIRED.jp

ロンドンで活躍するデザイナーのスズキユウリと自動車メーカー・アウディがコラボレーションしたサウンドインスタレーション「SONIC PENDULUM」。デザインウィークに沸く4月のミラノで発表されたこの作品は、歴史的建築を近未来の音楽によって包み込んだ。

人工知能「Shimon」がマリンバで奏でる「美しい曲」(動画あり)

世界最大規模の国際的な家具見本市、ミラノサローネが開催される4月上旬のミラノは、市内も無数のデザインイヴェントでにぎわう。普段から人通りの多い中心部のヴェネチア大通りも、もちろん例外ではない。しかし、この通りから小径を抜けた先に、16世紀まで歴史をさかのぼる神学校が静かに佇んでいるのを知る人は少ないだろう。2017年、その神学校の中庭で、ミラノデザインウィーク関連としては初めてのイヴェントが開催された。スズキユウリとアウディのコラボレーションによって制作された音のインスタレーション「SONIC PENDULUM」である。

「ここで展示をするのは、とても栄誉なことだと思っています。今回のインスタレーションの大きなテーマが、この歴史ある建物へのリスペクトでした。ミラノデザインウィークの間は、誰もが忙しく街中を動きまわっていて、ひとつの展示を観る時間は10分程度。だからこそ、この会場を1時間くらいゆっくりと過ごせる場所にしたいという思いがあったのです」とスズキは話す。

こうしたコンセプトは、今回の展示のクライアントであるアウディ側との話し合いから導き出されたものだ。そしてアウディからのリクエストはもうひとつ、次世代の自動車のあり方にも大きな影響を与えるであろうAIを活用することだった。スズキは、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート(RCA)の在学中より、一貫して音をテーマにした作品に取り組んできた。そこで今回は、AIを使ったアルゴリズムにより自動生成する音楽を用いて、会場を人々がリラックスできる空間にすることにした。その音は、中庭に設えられた巨大な3列の振り子状のスピーカーから発せられる。

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最終更新:6/21(水) 12:11
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