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愛車との対話が楽しくなる? スバルの「アイサイト」がグランドツーリング性能を進化させる!

6/21(水) 11:33配信

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ハイパワー・ターボエンジンを積んだスポーツセダン「スバルWRX S4」と、スポーツツアラー「スバル・レヴォーグ」が2017年夏の商品改良(マイナーチェンジ)において、追従性能を進化させたアダプティブクルーズコントロール(ACC)機能を手に入れることが明らかとなりました。

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『アイサイト・ツーリングアシスト』と名付けられた機能がそれで、簡単にいうと「0~120km/hの速度において前走車に追従したクルーズコントロールが可能となり、さらに全域で車線中央維持のステアリングアシストが作動する」というものです。

ステレオカメラを使ったプリクラッシュセーフティシステム「アイサイト」は、ACCについてもいちはやく渋滞対応するなどしていましたし、車線中央維持も実現していましたが、これまでの条件は「0~100km/hの速度域での追従と60km/h以上での車線中央維持機能」でした。

ACCで設定できる速度域が上がり、車線中央維持も全域で対応となったことが進化ポイントというわけです。こう聞くと、いままで抑えていた能力を市場のニーズに合わせて解放しただけのようにも見えますが、そういうわけではありません。



これまではステレオカメラによって道路上の白線(左右)を認識することで車線の中央を把握していましたが、新しいツーリングアシストでは、片側の白線やペイントがかすれている白線も認識できるようになっています。

渋滞時には周りクルマによって白線が隠れてしまうこともあります。「白線が見えなくても車線中央が把握できる」能力は、低速域での車線中央維持機能は必須の能力というわけです。

さらに、先行車の軌跡から道がまっすぐなのか、左右いずれかに曲がっているのかを判断できるようになったのもツーリングアシストにおける進化ポイント。もともと、アイサイトというのはステレオ画像のズレを用いて、対象物までの距離を測るという技術ですが、先行するクルマの後部をいくつものメッシュにわけて測定することにより、曲がっているかどうかまで判別できるようになったのです。つまり、白線がない道であっても、先行車が車線の真ん中を走っていれば、その動きを真似して走ることができるのです。

この部分が、新しいアイサイト・ツーリングアシスト最大の機能的進化といえるでしょう。



発売前の「アイサイト・ツーリングアシスト」を搭載したレヴォーグに試乗することができました。閉鎖されたテストコースで先行車に対して、どのように追従するのかを味わうことができたのです。

通常走行や渋滞を模したシチュエーションでは、ほぼ自動運転と思えるほどクルマが車線と車速を維持しながら先行車についていきます。

さらに、白線のないテストコースにおいて先行するクルマのドライバーにわざとクネクネと走ってもらったところ(20km/h程度)、その動きを見事にトレースします。ただし、どんなときも追従できるわけではありません。先行車や白線などの情報をロストすると、途端に自動運転的な振る舞いがキャンセルされるので、ドライバーがボーっとしていると危険。自動運転のレベル分けでいうとレベル2に相当する「アイサイト・ツーリングアシスト」ですが、現時点ではドライバーの補助的な機能に留まっています。

ただし、補助・補完する関係は一方通行ではありません。ツーリングアシスト機能がキャンセルされたときは、速度も操舵もコントロールはドライバーの仕事になります。あたかも、ドライバーがクルマをアシストするようなシーンも出てくるのです。AI(人工知能)を搭載しているわけではありませんが、クルマの動きを感じながら「そろそろ先行車をロストするかも」と予想して身構えていると、クルマとの対話を感じるから不思議なもの。自動運転時代になってもクルマはパートナーであり続けると感じると言ったら、大げさでしょうか。

ちなみに、いつでも運転操作を引き受けられるように、操舵アシストが機能しているときもドライバーはステアリングを握っている必要があります。手を離してしまうと10数秒でコーションが出て、ステアリングを握るように促されますし、ステアリングを握っているつもりでも力が抜けていると同じようにコーションが出ます。自動運転というと、手放し運転と思いがちですが、それにはまだ早いようです。

なお、設定速度は0~120km/hとなっていますが、低速域は渋滞を考慮したもので、「アイサイト・ツーリングアシスト」は、いわゆる高速道路での使用を前提とした機能なのは変わりません。じつは赤信号も認識している「アイサイト」ですが、一般道で安心して使用できるようになるのもまた、まだまだ先の話ということです。



(山本晋也)

最終更新:6/21(水) 11:33
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