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銘酒『獺祭』を支える富士通のICT技術「Akisai」

6/22(木) 6:30配信

@DIME

◎高齢化や耕作放棄地を解消する救世主か!?

 日本酒の原料となる山田錦は栽培が難しいこともあり、時に不足してしまう。『獺祭(だっさい)』の蔵元である旭酒造は、山田錦の調達に苦しんだ経験から、6つの契約農家にICT(情報通信技術)を導入している。

【写真】銘酒『獺祭』を支える富士通のICT技術「Akisai」

 採用されたのは、富士通の『Akisai(秋彩)』。農地での作業データや天候などの環境データ、作物の生育データを一括管理できるクラウドサービスだ。

「台風やゲリラ豪雨など、天候の影響を受けやすい露地栽培において、作業スケジュールの効率化が進められます。また、作業をする人や田畑のエリアごとの進捗が可視化されるので、適切な人員配置も可能になります」(富士通・若林さん)

 冒頭の旭酒造のある契約農家では、導入3年目で、収穫量は10αあたり約17%アップした。

 トマトなどのハウス栽培においては、葉や実の生育状態をカメラでモニターし、温度や二酸化炭素濃度を調整することで生産性の向上が実証された。

 変わったところでは、牛の交配への利用がある。牛は発情期に入ると、足踏みを頻繁に行なう。そこで歩数計のような機器を足に取り付け、データをクラウドに送信。発情がメールで通知されることで、種付けのタイミングを逃さず、成功率が7割から9割へと向上した。

 農業のICT化は、高齢化による農業人口の減少など様々な問題を解決する可能性を持つ。近年は企業の農業参入が増加し、生産から流通に至る効率化が追求されているため、導入はさらに進むだろう。もちろん、おいしく安全な食品が手頃に手に入るわけで、消費者にとってのメリットも計り知れない。

■生産から流通、販売までをカバーする食・農クラウド

富士通は2008年から農業現場での実証を始め、2012年に商用サービス『Akisai(秋彩)』を開始。生産から加工、流通、販売までサポートした、ツールを提供している。

旭酒造の『獺祭』は、山田錦から造られる純米大吟醸。一時期は品薄で入手しにくかった。

●タブレットで田の状態を把握

設置されたセンサーが1時間ごとに気温や水分などのデータを取得、定点カメラが生育状態を撮影。

文/編集部

※記事内のデータ等については取材時のものです。

@DIME編集部

最終更新:6/22(木) 6:30
@DIME

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