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大人の男の内面を代弁する─マルニ 2018年春夏コレクション

6/22(木) 12:20配信

GQ JAPAN

マルニのメンズコレクションが6月17日にミラノで発表された。デザイナーがチェンジして初の春夏コレクション。

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デザイナーが創業者のコンスエロ・カスティリオーニからフランチェスコ・リッソ(Francesco Risso)に交代してはじめてとなるマルニの2018年春夏メンズコレクション。前回1月に発表された17-18秋冬コレクションでその実力を示したリッソの第2章。前回はデジタルネイティブに向けて次世代のメンズウェアを、MARNIのアーカイブを紐解いた上で「デジタル」というキーワードとともにリミックスした感があったが、今回はその鏡面を「アナログ」で披露したコレクションといった趣向。

オープニングルックはクラシカルなピンストライプスーツと思いきや、ストライプから無地へのアトランダムな視覚差異を遊んだセットアップ。無造作にゆるめられたネクタイは50年代にリメイクされた20年代のアールデコを100年後にウオッシュしたイメージ。ハイスピードな時代感を若々しく遊んだ前回から一変し、今シーズンはやや気だるげ。インビテーションの封筒には銃の先がカットされた兵士のプラモ用ミニフィギュアが同封され、トレンチコート、ウインドブレイカー、スイムキャップと組み合わせたTシャツなどクラシックに回帰している。

そのアイコンとして起用されたのがニューヨークの陶器作家のマグダレーナ・スアレスの絵画。ベネズエラ出身で今回のコレクションにも使用されたミッキーマウスや、ドナルドダック、ポパイなどのアメリカンキャラクターを用いた作風で知られる彼女とマルニのコラボは今シーズンのホットな話題だ。

ゼッケンあるいは幼児の前掛けのようにシャツやニットに貼り付けられたスアレスの作品が、全体のコレクションに毒を持たせ、時代の気分にうまくはまっている。米・西海岸のリラックスしたそのスアレスの作風は、50年代のウエストコーストジャズのように、マルニの肩の力が抜けた男性像を思い描かせ、リッソが近年のデザイナーの条件であるアートキュレーターとしての力量をも兼ね備えていることを改めて知らされる。

糸のほどけたアーガイルのニットシリーズや、太さを違えたボーダーとストライプの組み合わせ、ロング丈のポロ、リジッドデニムのセットアップ、ヒッコリーのワークウェアなどアメリカンカジュアルのアイテムをゆったりしたシルエットで仕上げたアイテムは、これまでコンスエロが一貫して提案してきた新しいメンズウェアの延長線上。キューバ、ハワイとまだまだ続くミラノメンズのトロピカルトレンドは、ピンストライプのウールのスーツにあしらわれたヨット柄に織り込まれ、不揃いなシャツがアンビバレントな大人の男の気持ちを代弁する。

Tatsuya Noda

最終更新:6/22(木) 12:20
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