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表面的なカワイイからの脱却──フェンディ 2018年春夏コレクション

6/22(木) 14:26配信

GQ JAPAN

バッグ バグスが登場していらい、フェンディは“カワイイ・ラグジュアリー”という新ジャンルを確立した。ところがどっこい。今シーズンのフェンディはシブくてユルい。

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テーマは「Fendi Friday! Fendi Fri-yay!」。週末の休暇を待ち望むビジネスマンの“ワクワク感”を表現したというわけだ。じっさい、プレスリリースには「オフィスでは冷静沈着に振る舞い」と書いてあるものの、スタイリングは全然冷静じゃない(笑)。どのルックもリゾートへの思いが先走っているのだ。

パリっと糊のきいたシャツ&タイ&サスペンダーのインナーは、エリートビジネスマンそのもの。でも、シャツの第1ボタンを開けて、タイの大剣を長めに緩めている(これがカッコいい!)。ジャケットやコートも、ビジネスというよりはリゾートが似合いそうな雰囲気。いい意味で少年の感性を忘れていないカワイイ紳士たちである。

素材使いも面白い。インナーが透けるような薄さのチェックのジャケットやコートは、春夏のアウターとしては最強に軽やかで涼しげ。空気をはらむように揺れる様は、リゾートで水着の上に羽織っても映えそうだ。ちょっと懐かしい雰囲気のトラックジャケットは、ポリエステルではなくレザーで表現している。

バブル紳士を連想させる「ダブルFモノグラム」が頻繁に登場するのもトピックのひとつ。ベルトをはじめ、ブルゾンのリブ、サスペンダー、タイなどで声高に主張するが、スタイリングにギラギラ感がないので、違和感なく馴染んでいる。

わずかに残るカワイイのモチーフは、イギリス人アーティスト、スー・ティリーの手によるもの。といってもそれらは、ワインオープナーやホテルの机の上のランプだから、ゆるキャラ的な可愛さとは無縁である。

表面的なカワイイは少なくなっても、やっぱりフェンディは内包する空気がカワイイ、と思った。

Words: Kaijiro Masuda

最終更新:6/22(木) 14:26
GQ JAPAN

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