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「ひとりぼっち」でなにが悪い? 無骨な作家のユニークなエッセイに、「自由なひとり」を学ぶ

6/22(木) 20:10配信

ライフハッカー[日本版]

「ひとりぼっち」であることは、とかく否定的に受け止められてしまいがちです。しかし『ひとりぼっちの辞典』(勢古浩爾著、清流出版)の著者は、そういった画一的な見方に真正面から抵抗しています。この社会には、「ひとり」に対する好奇と軽侮の視線が少なくないというのです。しかし、大切なのはそういうことではないという考え方。

【画像】「ひとりぼっち」でなにが悪い? 無骨な作家のユニークなエッセイに、「自由なひとり」を学ぶ

外(世間)ばかりを見ずに、自分の内を見ること。自分の愉しみを見つけ、これが自分だと輪郭を明確にし、これでいいと自得すること。つまりつねに<自分に戻っていること>である。そして威風堂々とまではいかないが、ごくふつうの顔をして自由に「ひとり」を生きていけばいいのである。「ひとり」は人間の基本なんだから。「人」という字は、人と人が支えあっている形なんだよね、なんか、どうでもいいのだ。見方を変えれば、ただベタベタともたれあっている形にすぎないのだから。(「まえがきーー『ひとりぼっち』という言葉がさびしすぎる」より)

表現こそやや過激ですが、ある意味で核心を突いているとはいえないでしょうか? 著者は洋書輸入会社に34年間勤続したのち、退職後は作家として活動している人物。「あ行」からはじまる辞典形式のエッセイとなった本書においては、長い社会人経験を経て身につけた考え方を軸として、「ひとり」であることについての持論を展開しているのです。

きょうは「お金」「家族」「覚悟」など、気になるフレーズが並ぶ「『か』行の覚悟」内の【か】から、いくつかをピックアップしてみたいと思います。

お金

1. 絶対権力ではないが、この世の最高価値と見なされているもの。

2. 「お金はあって邪魔にならないから」なんて生意気な口調で、金欲しさの欲望の疚(やま)しさを軽減してきたが、ありすぎるとあきらかに邪魔になるーーと思うのだが、持ったことがないからわからない。しかし、なさすぎると心が荒みがちになる。これは経験済み。用例。大田南畝「世の中はいつも月夜と米の飯それにつけても金の欲しさよ」(36ページより)

「金のあるものは驕り、ないものは卑屈になる」と著者はここに記しています。もっといえば、卑屈になるというよりも心が逼迫するということ。有名な「貧すれば鈍する」という言葉は「貧乏をすれば心まで貧しくなる」という意味ですが、それはかなりの事実であると認めているのです。逆に「ふところが暖かい」という慣用句がいい表すのは、心の余裕のこと。だから「金持喧嘩せず」が成り立つというわけです。

ひとりで生きていくかどうかにかかわらず、お金は最低限必要なものです。もちろん、どのくらいの額が最低限なのかは、人それぞれ異なるもの。しかし、お金の増やし方など知らないと自認する著者は、「できることは地道に働くだけだ」と明言しています。しかし結局のところ、それこそがいちばん大切なことなのではないでしょうか?

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