ここから本文です

天皇皇后の退位後の住まい 京都移住の可能性はかなり低いか

6/23(金) 11:00配信

NEWS ポストセブン

 天皇の生前退位にともなう「新元号」とともに注目を集めているのは、上皇・上皇后と呼称が変わる天皇・皇后の「住居」だ。宮内庁担当記者がいう。

「両陛下は退位後、皇太子一家が現在住まわれている東京・赤坂の東宮御所に移られる案が有力です。その際の名称は『仙洞御所』となる予定です」

 だが、まだ諦めていないのが京都市だ。特例法成立を受け、京都市の門川大作・市長は6月12日の定例記者会見で「上皇となる天皇陛下にできるだけ長く京都に滞在していただくことを以前から念願している」と語った。同市は2013年5月から、将来的な皇族の京都在住や一部皇室行事の京都開催を目指す「双京構想」を掲げており、会見では改めて国へ要望する考えも示した。

 すると対抗するかのように、14日には奈良県の荒井正吾知事も「神武天皇以来ゆかりある父祖の地で心身を休めていただけるよう貢献できれば」と退位後に過ごされる離宮建設プランを語った。今後も上皇の〝招致〟を巡る古都の争いは続きそうな気配だ。

 京都は古来から天皇の御座所であり、平安遷都(794年)から明治維新(1868年)までの約1000年の間、代々の天皇は京都で国と国民の安寧を祈り続けてきた。京都御所には明治天皇が一時期生活していた若宮・姫宮御殿もある。

 宮中祭祀に詳しい国際日本文化研究センターの山折哲雄・名誉教授はこう話す。

「京都には幾多の動乱を乗り越え、各時代を象徴する遺跡や伝承が残されている。退位後にその歴史ある土地に戻るのは自然な流れではないでしょうか」

 それでも天皇・皇后の退位後の住まいが東宮御所になる背景にはこんな事情があるようだ。

「天皇陛下は新天皇や皇后に気を遣わせぬよう『近くに居ない方がいい』というご意向を持っていたといわれます。一方、美智子さまは慣れ親しんだ東京を望まれたのではないでしょうか。しばしば皇居に“里帰り”する娘の黒田清子さんから遠くなってしまうという事情も考慮されたのかもしれません」(宮内庁関係者)

1/2ページ