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政治主導は正義だがルールと透明化が必要 --- 八幡 和郎

6/23(金) 16:01配信

アゴラ

官僚は不法な政治介入に屈すべきでないし、シンクタンク的に多様な選択肢を発信することも期待されている。しかし、それと同時に政治の意思の機能的な執行者であることも期待されている。

このふたつの矛盾しがちな要請をどのようにバランス良く実現していくかは、古今東西の官僚機構にとって頭の痛い難問であり続けてきた。

加計問題は、中曽根政権あたりから始まり、民主党政権下でやや幼稚なかたちで進展した政治主導が、菅官房長官を頂点としたリーダーシップで強い力を発揮しているなかで、あきれ果てた岩盤規制を守り続ける一方、無邪気に法を無視して天下りの斡旋をしていた文部科学省の事務次官が更迭されたことに端を発した。

前川喜平氏は、大富豪であり、数千万円の退職金は既にもらっているし、息子は医師であるとなれば、政権に睨まれて困窮する小市民的な心配もない。しかも、中曽根弘文氏の義兄という背景もあれば、永田町の政治ゲームのなかで味方を見つけるのも容易な立場だった。

私は、加計学園の問題で、政治の意向が過度に発揮されたとは思わない。志願者も多い獣医学部を新しい発想で創ってもいいのではなかということも、地方振興や業界の抵抗の少なさを考えて四国はどうかというのについて、他の要素にも目配りしながら方向性を示していくとか、出来るだけ急げということも政治家として当たり前のことだ。

その過程で、獣医業界側の要望を呈して民進党でも玉木代議士や自民党でも麻生太郎副総理に近い人々が動いていたし、加計学園にはむしろ地元で民進党の江田五月氏などのほうが直接的な関係をもっていたが、それだって、悪いこととは思わない。

また、政治家の意向を忖度して強い意向を誰が持っているというのも役所のなかで誇張して書くこともよくあることだ。正々堂々とそういえばいいのに、文書があるとかないとか、公文書かどうかとかいう議論に巻き込まれてつまらん反論をしたのが、大失敗なのである。

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最終更新:6/23(金) 16:01
アゴラ

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