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IoTでコーヒータイムが変わる!世界初の自家焙煎コーヒーサービス『The Roast』

6/24(土) 7:10配信

@DIME

◎国内家電メーカーの雄が挑んだ新たな開発

「最善の上にも最善がある」

 パナソニックの創業者・松下幸之助の残した言葉である。上には上があり、それを一段一段上っていくことが永遠に必要だという教えである。

【写真】IoTでコーヒータイムが変わる!世界初の自家焙煎コーヒーサービス『The Roast』

 そんな松下イズムを受け継ぐような画期的なサービスがこの4月、同社から登場する。焙煎機『The Roast』はIoTを駆使、スマホを介しそれぞれの生豆にマッチした最適な焙煎を実現するサービスだ。また、専用の生豆を2~3種類、毎月定期頒布するという画期的なアイデアが採用されている。

「我が社が得意とする調理家電はおいしい料理を調理するために様々な機能を追求してきました。そこには揺るぎのない自信があります。しかしAmazonやGoogleなどが新しいサービスを次々打ち出している中、機能を追求したハードを生み出すだけでは、近い将来必ず差別化が難しくなる。新たな付加価値のある商品・サービスが必要だという危機感もありました」(パナソニックアプライアンス社・井伊達哉さん) 

 新たな価値の創造――。その試金石として着目したのが、市場が急拡大しているコーヒー市場の製品だった。プロジェクトチームが結成され新製品へのリサーチが始まると、程なく、「コーヒー好き」は単にそのおいしさを味わうだけではなく、豆選びや焙煎する手間暇を楽しむということ、またそのおいしさも焙煎で9割が決まるということがわかった。自家焙煎機を作れないだろうか。見渡せば、その市場に参入する家電メーカーはほぼ皆無。チャンスはある。

●定期頒布で世界中のコーヒーが楽しめる

パナソニック『The Roast』スマート焙煎機 10万円
生豆バック 3種セット5500円 2種セット3800円

家庭用焙煎機と専用生豆の定期頒布、焙煎プロファイルの3セットによるサービス。

(1)生豆は2種、もしくは3種が毎月定期頒布。(2)届いた生豆のパッケージ上のQRコードをスマホで読み込み焙煎方法のデータを取得。(3)取得した焙煎方法を『The Roast』に転送。(4)スマホ画面の指示に従い、本体に生豆を投入。(5)焙煎中、スマホでコーヒーに関わる詳しい情報や(6)進捗状況が楽しめる。(7)焙煎し終わった豆はガラスケースの中へ入る。(8)約15分で焙煎終了。焙煎後、濃い色の豆になる。

◎「モノ」から「コト」へ新価値創造を目指す

 新規事業の中で大きなポイントと位置づけたのが、生豆から焙煎を経てコーヒーを淹れるまでの工程も楽しむ「コト」体験だ。数百種もあるコーヒー豆を各々どのように焙煎していくか――。そんな折、コーヒー焙煎の世界チャンピオンとして知られる『豆香洞コーヒー』の経営者・後藤直紀さんに知恵を借りられないかという案が浮上した。その経験値とノウハウを果たして簡単に明かしてくれるだろうか、という開発チームの不安をよそに後藤さんは「コーヒーの魅力を広く伝えましょう」と全面協力を約束してくれた。後藤さんの経験値を数値として採用し、IoTにより生豆に対し最適な焙煎ができる。

 後藤さんの繊細な技を数値化し、焙煎機に転送するスマホアプリの開発に抜擢されたのが、山本雅弘さんだ。これまで複雑な業務用機器のプログラミングにたびたび携わっており、その技術を買われてのことだ。山本さんは後藤さん作成の「数値化された焙煎法」に加えて、焙煎状態の見える化や焙煎待ち時間にも「コーヒーを淹れるという体験」を楽しめるよう、豆の知識や原産国の情報などがスマホに表示されるように設定した。

「私たちの満足でとどまってはいけない。消費者がどう考え、何を求めているのか、冷静かつ貪欲に追求する必要があると強く感じました」(山本さん)

 アナログな経験値をデジタルに数値化、さらにIoTという技術を取り入れることによって新発想のサービスが完成。そこにはまさに「最善」よりも、さらに上のものを目指したいという熱意が詰め込まれている。

■オリンピックイヤーに向けて「新技術」続々

 一昨年にはメガホン型の翻訳機『メガホンヤク』を発表するなど、最新の技術を発表するパナソニックの「ワンダー・ジャパン・ソリューションズ」が今年も開催された。今回の展示の多くが2020年の東京五輪開催を見据えた空港や街中、またテレビ放送に関わる新技術だ。例えば街中では電柱を地中に埋める「無電柱化」を推進し、地上に設置される変電設備をデジタルサイネージに活用。またスポーツ中継ではカメラで捉えた選手の心拍数を表示し、視聴者に集中度がわかるようになる技術を披露した。また空港ではけが人や障害者、荷物を自動運転で運ぶカーゴなどを提案した。

文/編集部

※記事内のデータ等については取材時のものです。

@DIME編集部

最終更新:6/24(土) 7:10
@DIME

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