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ロンドンの「タワマン火災」は日本でも起こりうるのか

6/24(土) 6:01配信

オトナンサー

 6月14日未明。英ロンドン西部で発生したタワーマンションの火災は、80名近い犠牲者を出す大惨事となりました。一棟丸ごと燃える映像は衝撃的でしたが、全国にタワマンが乱立するわが国も他人事とは言えないでしょう。

耐火対策を怠ったがゆえの「人災」か

 今回の火災で被害が拡大した要因としては、以下のことが挙げられています。

・スプリンクラーの整備不足、もしくは未設置

・建物中央に位置するエレベーターホールや階段など、他フロアに通じる部分に防火扉などの対策が取られていなかった(防火区画の整備不足)

・未明であったことと、警報システムが発動しなかったことによる避難の遅れ

・修繕工事に使用された外装材が燃えやすい材料であった可能性

 ほかにも「消火器の使用期限が切れていた」などの住民証言があり、管理会社が耐火対策を怠ったがゆえの「人災」の可能性が指摘されています。

致命的だった建物中央部分の不備

 さまざまな要因がある中で、最も致命的なものは建物中央部分(エレベーター、階段)の耐火対策の不備と思われます。

 マンションの各フロアの図面を見ると、建物中央部分にエレベーターと階段が設置され、それを囲むように部屋が配置されています。通常、この区画は厳重に防火対策が取られ、火や煙が縦方向、つまり他フロアに行かないよう配慮されてしかるべきものです。中央部分が焼けてしまうと、上層階の住民は避難経路を失い、逃げようがないからです。

 また、報道されている外装材は樹脂を芯材として表面にアルミニウムを使用したもので、過去にも類似の材料の外壁を伝った延焼が報告されています。

 こうした構造のマンションは一度火がつくと、建物中心部から火と煙が上に行き、さらに外側からも延焼するため、何度も映像が流れているような「マンション一棟全焼」という惨状となってしまいます。

 これらの問題に加えて、スプリンクラーの不整備や警報システムの未発動などが重なり、未曽有の被害が出たと推測できます。

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最終更新:6/24(土) 6:16
オトナンサー

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