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2017全日本自転車競技選手権・個人TTエリートは男女ともに連覇達成!

6/24(土) 6:58配信

CYCLE SPORTS.jp

男子エリートは西薗、女子エリートは與那嶺

6月23日(金)、いよいよ今年も日本の頂点を決める日がやってきた。初日は全カテゴリーのタイムトライアル、2日目はU23と女子エリートのロードレース、そして最終日に男子エリートのロードレースが予定されている。まだまだ梅雨の湿っぽさを感じさせない青森県三戸郡橋上町の朝は、雲から顔を出す綺麗な青空が選手たちを出迎えていた。気温は20度前後で風もそこまで強くはない。

全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会は今年で第21回目となる。朝8時、女子ジュニア+U17から始まり、続いて男子U17+U15、男子ジュニア、男子U23、パラサイクリング、女子エリート、男子エリートの順で出走。アップダウンを含むがほぼ平坦の13kmのコースを女子エリートとパラサイクリングのタンデムは2周ずつ、男子エリートは3周、それ以外は1周する。

男子エリートは、合計29人が出走。コースを3周、総距離39kmの長いタイムトライアルはペース配分が肝だ。ウェイブ1とウェイブ2の二つに分けてスタートした。まずウェイブ1のトップタイムを叩き出したのは、今年から愛三工業レーシングに加入した23歳の渡邊翔太郎。ウェイブ1で唯一50分台のタイムを出した。

続くウェイブ2では、誰もが昨年に引き続き西薗良太(ブリヂストンアンカーサイクリングチーム)を優勝候補筆頭に挙げる中、途中経過で半周したところのトップタイムを宇都宮ブリッツェンの岡篤志が更新、1周回目完了時の1番時計を刻んだのは、同じく宇都宮ブリッツェンの若手、小野寺玲であった。2人ともU23対象者にも関わらず、今回はエリートカテゴリーでの参戦を表明。ナショナルチームにも呼ばれ、海外でのレースも経験した2人は早速成長の証を見せつける。

しかしタイムトライアルをよく知るベテラン選手たちは後半こそが見せどころ。昨年1位の西薗と昨年2位の佐野淳哉(マトリックスパワータグ)が黙っているはずがない。2周回目終了時には、西薗がトップに、佐野が2位に躍り出る。この時点で西薗と佐野の差は15秒ほど。さらに佐野の1秒後ろに小野寺が続く。

佐野は、「ペース配分としては2周目もうちょっと上げたかったかな、というところはありますね。もっと自分の調子が良かったらもうちょっと走れたと思うんですけど」と振り返る。

3周回目に入り、序盤の下り区間で佐野が一気にタイム差を4秒まで詰める。しかし西薗は焦らなかった。「逆にそこで(タイム差が)マイナスじゃなければ、最後上り区間では自信があったので一気に力を出し切ることで勝てると思った」。その自信の通り、上り区間で詰められた差をまたしても15秒にひっくり返してゴールした。

昨年は優勝という結果に男泣きの場面も見られた西薗。今年はとても晴れやかな笑顔が印象的であった。昨年と今年の違いについて聞くと、「ホッとしたところがあって(笑)。安堵の方が大きかったですね。去年は復帰して、何とか勝たないとっていうプレッシャーが大きくて泣く感じになりましたけど、今回は自然に笑顔という感じになりましたね」と満面の笑顔。

相変わらずの強さを見せた西薗が昨年からさらに変えたことについて、「シューズとかそういう細かいところでポジションを調整できていなかったのがアジア選手権の敗因でもあったので、そういうところを細かく調整し直してトレーニングを積み重ねてきたのが大きいです。最初から最後まで常に全開というだけではなかなか勝てないので、地形に合わせたペース配分などを何度も何度も練習しました」と話した。


女子エリートは2周の総距離26kmで競われた。出走したのは14人。前年度チャンピオンの與那嶺恵理(FDJヌーヴェル・アキテーヌフチュロスコープ)は最終走者だ。半周目の中間計測地点からトップタイムを叩き出すと、その座を他に明け渡すことはなかった。

昨年がエリート初参戦で2位という結果を出した梶原悠未(筑波大学)は、與那嶺の1分前にスタートを切っていたが、1周目が終わり2周目に入ったところで後ろから與那嶺がとらえる。
「今回、中日がなくて明日もあるので、(梶原に)追いついた時からもうそんなに踏まず、抑えめで走った」という與那嶺。2周回目は、1周回目よりもラップタイムは落としたものの十二分ともいえる差をつけてのゴールとなった。最終的には、2位の梶原に1分30秒、3位の唐見実世子に1分52秒もの大差をつけての余裕の連覇を挙げた。

普段、與那嶺はFDJの女子チームでヨーロッパを拠点として活動する。チーム内での役割について聞くと、「エースはもちろん強いんですけど、エースを最後までアシストできるようなレベルじゃまだまだないので」と先を見つめる。まずはタイムトライアルのタイトルを取った感想を聞くと昨年と同じ答えが返ってきた。「ホッとしてます。嬉しいです。また1年(全日本チャンピオンジャージを)着れるので」と笑顔を見せた。


第21回全日本選手権個人タイム・トライアル・ロード・レース大会リザルト
女子ジュニア+U17
1位 下山 美寿々(大阪教育大順天王) 18分57秒71
2位 石上 夢乃(横浜創学館高校)19分33秒84
3位 菅原 ななこ(東北高校)20分32秒51

男子U17+U15
1位 津田 悠義(EQADS)18分06秒41
2位 四宮 寛人(北桑田高校)18分28秒84
3位 檜村 奏太(スミタ・エイダイ・パールイズミ・ラバネロ)18分31秒97

男子ジュニア
1位 松田 祥位(岐阜第一高校)16分39秒24
2位 佐藤 健(九州学院高校)17分02秒12
3位 山本 哲央(韮崎高校)17分22秒80

男子U23
1位 新城 雄大(EQADS)16分42秒46
2位 石原 悠希(順天堂大学)16分42秒86
3位 石上 優大(AVC AIXOIS)16分46秒37

男子エリート
1位 西薗良太(ブリヂストンアンカー) 49分39秒76
2位 佐野 淳哉(マトリックスパワータグ) 49分55秒04
3位 小野寺 玲(宇都宮ブリッツェン)49分56秒41

女子エリート
1位 與那嶺 恵理(FDJ Nouvelle Aquitaine Futuroscope)36分05秒62
2位 梶原 悠未(筑波大学)37分36秒53
3位 唐見 実世子(弱虫ペダルサイクリングチーム)37分58秒30

滝沢 佳奈子

最終更新:6/24(土) 7:29
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