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Amazonは食品スーパーの「データ収集装置」を買った:今週のデジタルサマリー

6/25(日) 7:10配信

DIGIDAY[日本版]

今週のトピックはAmazonとオーガニック食品を扱う高級食品チェーン「ホールフーズマーケット」が買収で合意したと発表したことだ。

Amazonの物流能力の強化につながりそうだ。サーチマン共同創業者の柴田尚樹氏は「米国内に冷蔵庫付き物流センターを確保したこと」という見方を示している。Amazon Japanは日本で独自の配送網を整備しており、大手物流が期間労働として採用していた個人事業者1万人を囲い込もうとしている。今後は同社の物流においてドローンやロボットの活用が加速するだろう。

Amazonアカウントでの支払い

米国の一般的なスーパーマーケットはおおむね駐車場が大きく、商品購入後自動車への積み込みに時間がかかる。まとめ買いが普通なので、レジ待ちの列ができることもままある。利用者はこれらのプロセスに10分以上費やさないといけない。もしここにAmazon Goを活用できれば、このプロセスが簡略化される。

Amazon Goのデモ動画(https://www.youtube.com/watch?v=NrmMk1Myrxc)は食品スーパーだった。

Amazonはデビッドカードでの支払いにキャッシュバックを与えており、クレジットカードの取引を少しずつ押し出そうとしているかもしれない。クレカが課す加盟店手数料やトランザクション遅延などの解決に乗り出す可能性がある。アリペイのようなソリューションだ。

ECサイトが実店舗のデータ取り込む

Amazonはリアル店舗の、しかもこれまで苦手だった食料品店における購買データを手に入れることができる。Amazonはアカウント利用者の需要と供給や市況などのデータを利用し、商品価格を細やかに動かしている(ダイナミックプライシング)。ホールフーズのオーガニック食品は「高すぎる」と指摘されているので、ダイナミックプライシングは打ってつけだ。

AmazonのデータはECだけではない。Amazonエコーやプライムビデオなどの動画視聴など接点を増やしている。さらに、今回実店舗という重要な接点が加わった。我々の嗜好をどんどん細やかに理解できるようになるかもしれない。有意なデータが貯まれば、たとえば需要予測の可能性が高まる。著しい需要の高まりを予測して、競合に先んじた値引きや仕入れなどができる。さまざまなサービスのパーソナライズができる。

しかも、ベンチャーキャピタリストのエリック・ヒッポー氏によると、競合のスーパーマーケットはCRM(顧客関係管理)を採用していない段階らしい。

Amazonの広告事業でもこの実店舗のデータが生きてきそうだ。AmazonのDSPであるAmazon Advertising Platform(AAP))は購買データを利用した広告配信が可能といわれる。AAPは米国の広告主の認知調査で、認知率40%でGoogleのDoubleClick Bid Manager(DBM)の36%を上回ったと言われる。

WPPのマーティン・ソレル氏は21日、WSJの取材に対し「今回の取引により、クライアントより良い方法に予算を使うことを考える」と語っている。

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