ここから本文です

売れ行き好調の『Galaxy S8/S8+』を1週間使い倒してわかった○と×

6/25(日) 7:30配信

@DIME

 サムスンのフラッグシップモデルで、2年ぶりのフルリニューアルとなるのが、6月に発売された「Galaxy S8」「Galaxy S8+」だ。この機種では、これまでおなじみだったホームボタンを撤廃。代わりに、上下左右ギリギリまでディスプレイを広げ、まるで映像が浮かんでいるかのように見えるデザインを実現した。左右がゆるやかに湾曲する、エッジスクリーンもこれを際立たせる。

【写真】売れ行き好調の『Galaxy S8/S8+』を1週間使い倒してわかった○と×

 スペックについても、フラッグシップにふさわしく、チップセットには「Snapdragon 835」を採用。メモリ(RAM)が4GB、ストレージ(ROM)が64GBと、こちらも十分な数値だ。画素1つ1つに位相差センサーを配置した、デュアルピクセルセンサーも継承。新たに虹彩認証や顔認証に対応するなど、セキュリティ機能も万全にしてきた。

 Galaxy S8、S8+の2機種はいわゆるグローバルモデルだが、日本ではドコモとauから発売となった。すでに店頭に並んでいるため、目にしたことがある人も少ないないだろう。前評判の高さもあって、初週から販売ランキング上位に顔を出すなど、滑り出しは上々のようだ。筆者も、ドコモ版のGalaxy S8+をメイン端末として買い、約1週間使い続けている。その使い勝手を、徹底的にレビューしていきたい。

■ひと目でGalaxyだと分かるデザイン、持ち心地も高く評価

 スマホは、前面がほぼディスプレイで占められてしまうため、デザインで差別化しづらいと言われている。実際、スマホの開発に携わるデザイナーに話を聞いても、同様の答えが返ってくることが多い。一方で、Galaxy S8+を見ると、あながちそうでもないのではないかと思わされる。

 論より証拠で、とりえあえず実機や写真を見てほしい。前面がほぼディスプレイになっており、左右が湾曲している姿は、一目で最新のGalaxyだと分かるだろう。写真を表示させ、持ち上げてみると、まるで空中に写真が浮かび上がっているように見えるはずだ。さすがにベゼルがまったくないわけではないため、明るい場所だとディスプレイであることは認識できるが、夜だと、本当に映像が突然、空間の中に姿を現したように感じられる。

 Galaxy S8+はカラーバリエーションによらず、前面はブラックになっている。サムスンによると、これは、ディスプレイによりユーザーが集中できるようにするためだという。実際に手に取ってみると、それが正解だったとよく分かる。この形状を一目見ると、これまでのスマホが、まるで過去のもののように思えてくる。逆に言えば、“未来感”あふれるデザインと言えるだろう。

 ベゼルが狭くなっているため、持ちづらいかと言えば、まったくそのようなこともない。ディスプレイだけでなく、Galaxy S8+は背面にも前面のエッジスクリーンと同様のカーブがつけられており、側面に向かって細くなっていく形状に仕上がっている。そのため、持ったとき、手にしっかりとフィットする印象だ。Galaxy S8+は6.2インチと、スマホの中では超大画面だが、むしろ下手なコンパクトスマホより、持ちやすいと感じる。

 ただし、6.2インチといっても、Galaxy S8+のディスプレイは縦に長いため、数値だけをうのみにするのは間違いだ。サムスンは、この機種に18.5:9の縦長ディスプレイを採用しているため、Galaxy S8+は6.2インチながら、横幅は7mmに抑えられている。同機種の先代にあたるGalaxy S7 edgeも同じ73mmで、横幅の数値はキープしているのだ。

 一方で、同じ73mmでも、Galaxy S8+の方が、Galaxy S7 edgeより持ちやすい。これは、先に挙げた、背面のカーブのおかげだろう。重量が173gとやや重めだが、バランスがいいためか、むしろ軽く感じることも付け加えておきたい。見た目だけでなく、持ち心地のよさも、同クラスのスマホの中では、トップクラスと言えるだろう。

■パフォーマンスは抜群で、アプリが見やすく、使いやすい

 サムスンのフラッグシップモデルなだけに、パフォーマンスは抜群に高い。実際に触ってみるとよく分かるが、重いアプリを使っても、スクロールなどの動作が、指に吸い付くように追従する。ここまで精度の高い動きを実現できているのは、パフォーマンスの高さゆえだろう。ベンチマークのスコアもそれを示している。

 スマホのベンチマークで定評のあるAnTuTu Benchmarkで測定したスコアは、16万2777。ランキングで見ると、iPhone 7には一歩及ばないが、それでもスマホ最高峰であることに変わりはない。アプリの起動、切り替えもスムーズで、スクロールも滑らか。重いゲームもきちんと動くため、パフォーマンス重視の人にはうってつけの機種と言える。

 先に挙げたように、Galaxy S8+は縦長のディスプレイを搭載しているため、スマホ用アプリとの相性もいい。スマホのアプリは縦長のディスプレイで表示させることを前提に作られているため、縦に長くなれば、そのぶん、1画面に収められる情報量が増えることにつながる。Twitterであれば、より多くのツイートが表示されるし、ギャラリーであれば、1画面に表示できる写真の枚数も増えるというわけだ。LINEのようなメッセンジャーも、スクロールの回数が減る可能性がある。

 さらに、この縦長ディスプレイは、Android 7.0からOSに標準で採用された、画面分割機能にもベストマッチしている。動画を見ながらツイートしたり、メールを読みながらカレンダーにスケジュールを入力したり、Webサイトを表示させながらその情報をLINEで送ったりといったことが、よりしやすくなる。画面を分割しながらキーボードを出しても、違和感なく操作できた。

 本体を横にしたときには、18.5:9という比率が生きてくる。Google Playなどの映画の中には21:9のシネマスコープサイズで配信されているコンテンツがあり、これを16:9のスマホで再生すると、上下に黒い帯が太く表示されてしまう。これに対し、Galaxy S8+の18.5:9は、21:9に近いため、より映像が画面いっぱいに広がる。黒帯の部分がちょうどエッジスクリーンにかかるため、見え方としては、まるで画面ぴったりになっているかのようだ。より映像に集中できるディスプレイの比率というわけだ。

■カメラの画質も高く、小技の利いた機能も満載

 誤解を恐れず言えば、カメラはGalaxy S7 edgeから大きな進化がない。デュアルピクセルCMOSセンサーを搭載しているため、オートフォーカスが非常に速いが、センサー自体は同じものだ。ソフトウェアは改善されており、より手ブレが発生しづらいものの、前の機種が登場してから1年経っていることを考えると、もう少し大きなジャンプがほしかった。

 一方で、画質自体は非常に高く、暗い場所でも被写体をしっかり捉えることができる。室内で撮った写真を見ても、ノイズが非常に少なく、手ブレもしっかり防げている印象だ。風景写真や人物写真がキレイに撮れるのはもちろん、料理の写真も、色味がいい。ちなみに、料理モードは、中心部分以外にボカシをかけることができるようになっており、より撮りたいものを強調できる。カメラは地味ながらも、着実に進化している印象だ。

 細かな点では、使い勝手を高める機能が充実しているのもうれしいポイントだ。たとえば、画面下に表示されるソフトウェアキーは、設定で左右のキーを入れ替えることが可能。Galaxyは従来から、一般的なAndroidスマホとは「戻るキー」と「アプリ履歴キー」が逆に配置されていた。Galaxy S8+では、これをGalaxy仕様のままにするか、Android標準に変えるかを選択できる。

 Galaxy S7 edgeのころから継続して搭載されている機能だが、ゲームアプリを多用する人には、「Game Launcher」が役に立ちそうだ。Game Launcherはゲームと思われるアプリを自動でまとめてくれる、文字通りのランチャーだが、プレイ中に通知を抑制したり、チップセットのパフォーマンスを変更したりといった設定も同時に行える。ゲームプレイ中の映像を記録できるのも、このGame Launcherの機能だ。

 手のサイズによっては、ディスプレイが大きすぎると感じることもあるかもしれないが、これも、設定すれば、画面全体を縮小表示できる。指紋センサーをスライドさせ、通知を降ろす機能も搭載されているため、片手操作もあまり苦にならない。

 一方で、セキュリティ機能は、改善が必要だと感じた。Galaxy S8+は指紋センサーが背面に搭載されている。しかも、カメラの横にだ。本体がコンパクトなGalaxy S8ならあまり問題ないかもしれないが、Galaxy S8+のサイズになってくると、指が届きにくく、ロックの解除に失敗することが多々ある。

 それならばと思い、虹彩認証を設定してみたが、メガネをかけていると認識率が下がる。しかも、赤外線カメラで虹彩を読み取る必要があるため、端末の持ち方が固定されてしまう。これを簡易にした顔認証も搭載されているが、特に暗い場所に弱い。3つの生体認証が搭載されているものの、どれも一長一短があり、ユーザー側でシーンに応じて使い分ける必要があるのだ。

 虹彩認証と指紋認証、顔認証と指紋認証は併用できるが、どちらの方法でロックを解除するのかを決めなければならず、端末を使おうと思ったときに、一瞬、考える時間が発生してしまう。せめて指紋センサーがカメラの下に搭載されていれば、もっとスムーズに操作できたはずだ。また、技術的には、音波で指紋を読み取る仕組みも実用化しているため、ホームボタンの位置に指を置いたときに、認証されるようにしてもよかっただろう。この点は、次回作への課題と言える。

 セキュリティ機能は粗削りなところがある一方で、それ以外の完成度は驚くほど高い。所有欲をくすぐるデザインで、使い勝手も抜群、さらにパフォーマンスも高い。Galaxy S8+は、歴代Galaxyに限らず、スマホの中でもトップクラスの端末と太鼓判を押せる。各キャリアから発売される夏モデルの中でも、大本命と言える1台だ。

【石野's ジャッジメント】
UI         ★★★★★
レスポンス     ★★★★★
バッテリーもち   ★★★★
連携&ネットワーク ★★★★★
アプリの数     ★★★★★
文字の打ちやすさ  ★★★★
質感        ★★★★★
撮影性能      ★★★★
オリジナリティ   ★★★★
*採点は各項目5点満点で判定

取材・文/石野純也

@DIME編集部

最終更新:6/25(日) 7:30
@DIME

記事提供社からのご案内(外部サイト)

@DIME

小学館

2017年11月号
9月16日発売

定価600円

RIZAPの真実。
2018年最新手帳 格付けレビュー
スーパー中学生のつくりかた