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復調した才媛ランナー・鈴木亜由子 「東京五輪のために今確かめたい」

6/25(日) 13:09配信

webスポルティーバ

 8月の世界選手権ロンドン大会を前に、大きな大会としては最後となる日本陸上選手権大会で、鈴木亜由子(日本郵政グループ)は1万mに出場した。

■ロンドンよりも東京に向けて。米国留学前のサニブラウンは堅実だった

何度も仕掛けて数mの差をつけながらも離しきることができず、最後はスプリント力のある松田瑞生(ダイハツ)の勝ちパターンに持ち込まれて2秒24差で敗れた。それでも鈴木は、参加標準突破者あり、今大会2位に入ったことで、世界選手権代表を確実なものにしている。

しかし、このレースを振り返り自身の力不足を口にした。

「練習もできていて、調子も上がってきていたから不安もなく、展開はレースの中で判断しようと思っていました。プランとしては自分が苦しいところで頑張って相手を引き離すというものでしたが、どれも中途半端だった。相手もしっかりマークしてきていたので、ちょっと弱気になったというか……。もう少し気持ちを強くもって引き離すことができればよかったと思います」

 昨年は31分18秒台を2度マーク。6月に出した自己ベストの31分18秒16は世界ランキング21位で、各国最大3名までの五輪ランキングでは12位になる記録だった。だが、どこまで勝負できるかという思いで臨んだリオデジャネイロ五輪は、故障のために1万mは棄権。5000mには何とか間に合わせて出場したが、予選第2組12位で敗退という結果に終わった。だからこそ、この日本選手権は、再び世界で戦うためのステップという思いがあった。

 すでに参加標準(32分15秒00)を突破していて、この大会で3位以内に入れば世界選手権への道が開けるという状態の選手が13名も出たレース。その全員が順位を意識して最初の400mが78秒、2周目は82秒とスローペースになった。その中でも鈴木は落ち着いて前方につけ、1400mからはまだ参加標準を破っていない堀優花(パナソニック)が1周のラップを76秒に上げて引っ張り出すと、すぐに対応して、ともにリオに出場した関根花観(日本郵政グループ)とともに先頭についた。そして堀のペースが2800mを過ぎて少し落ちてきたのを見逃さずに、3000m過ぎからは自分が先頭に立って集団をひっぱり始めた。

 先頭集団が徐々に減り、6000m付近で関根が遅れると、鈴木と松田に一山麻緒(ワコール)を加えた3人に優勝争いが絞られた。鈴木は先頭の松田のペースが7600m手前からは1周77秒に落ちてきたのを見て、74秒に上げて仕掛けた。2~3mの差がつき、しかし、最大5mほど離したものの、松田を完全に振り切ることができない。ペースが落ちた8300mで松田に追いつかれてしまった。

 その後はふたりのマッチレースになり、9100mでも仕掛けるが松田に粘られ、最後のスパートで敗れた。最後のスプリントは、世界と戦うために必要な自分の課題と口にしていたものでもある。

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