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夏は「睡眠負債」に要注意! 何時間眠ればOK? 最適な解消法は?

6/26(月) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 梅雨の季節を迎えて寝苦しい日々が続くなか、睡眠不足に悩むビジネスパーソンが増えている。睡眠不足が常態化すれば、うっかりミスが増え、仕事の効率が下がるだけでなく、不眠症やうつ病など様々な疾病につながる懸念がある。ヤフーなどIT(情報技術)企業ではオフィスに昼寝も可能な休憩コーナを設けるといった動きも出ている。睡眠不足の対処法について早稲田大学研究戦略センターの枝川義邦教授に聞いた。

■「睡眠負債」は日本人の4割

 「日本人の約4割が睡眠時間が6時間未満で、睡眠不足に陥っているという指摘があります。米国のスタンフォード大学で生まれた言葉ですが、『睡眠負債』と呼ばれる状態に陥っているわけです。これは睡眠不足の弊害がどんどん膨らむという意味で、最適の睡眠時間が7~8時間の人が6時間未満だと、足りない分が負債になります。負債が膨らむと、免疫機能の低下やうつ、そしてがんなど深刻な疾病につながる可能性もあります」。枝川教授は睡眠負債についてこう説明する。
 ではどう対処すればいいのか。土曜日などの週末に寝だめするというビジネスパーソンは少なくないが、枝川教授は「一つの解決策ではあります。しかし、生活リズムを崩す懸念もあります。特に金曜の夜から土曜の昼までといったように15時間以上も寝るとなると、週末の体内のリズムがおかしくなり、これが『ブルーマンデー』の引き金になる恐れもあります。その場合は、金曜の夜は普通に7~8時間寝て、土曜の朝は少し遅めに起きて、昼寝をするというのがいいかもしれません」という。ただ、「週末に1~2時間、昼寝をしたくらいでは、平日にたまった負債を完済することはできないですね。やはり平日に対処した方がいい」と指摘する。

■ヤフーには畳の休憩コーナー

 枝川教授は「最近よく言われますが、10~15分間の昼寝は確かに効果的です」という。オフィスに昼寝もできる休憩コーナーを設ける会社もある。
 ヤフーは東京・紀尾井町の新オフィスに移転した際、フロアごとに休憩専用コーナーを設けた。ヤフーは「畳の休憩コーナーがあり、昼寝したり、休息したりできます。マッサージチェアも置いてあります。評判は上々ですね」という。ソフトバンクグループ社長の孫正義氏は以前のオフィスの社長室に畳敷きの部屋をつくり、そこでアイデアを考えたり、仮眠をとったりしていた。IT企業には、ユニークな休憩スペースを設けているところが多い。
 世界51カ国に400以上の拠点を構える米不動産サービス会社、CBRE(シービーアールイー)の日本法人(東京・千代田)も昼寝コーナーを設けるなど快適オフィスを探求しているが、欧米の企業でこのような空間を導入しているケースは少なくないという。
 ただ、一般の会社でオフィスに昼寝スペースを設けている会社はまだ少ない。「上司や部下の前で自分の席で昼寝なんてできない」(東京・大手町の大手メーカー幹部)というのが実情だ。10分程度の仮眠のつもりが、寝過ごして重要な会議や商談に遅れれば一大事。「昼寝した方が結果的に仕事の効率が上昇する、という認識が会社全体に行き渡っていないと実行は難しい」と枝川教授も話す。週末の寝だめ、平日の昼寝では根本的な解決策にはならない。

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最終更新:6/26(月) 7:47
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