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ビッグシャツをジェンダーフリーに着こなす── SS18 JUNN.J

6/26(月) 12:57配信

GQ JAPAN

レディスで人気のメンズアイテムを逆輸入。シャツによる爽やかな倒錯トリック。

【ジュン・ジー 2018年春夏コレクション すべてのルックを見る】

ビッグシャツ、ロングシャツ、ストライプシャツ、アシンメトリーシャツ……シャツがトレンドとして注目されている今、今回のJUUN.Jのコレクションは、シャツの可能性を、徹底して追求して見せた。

とはいえ、一点、踏まえておきたいことがある。シャツじたいはもともとメンズのアイテムであるが、今それが流行しているのはレディス。女性が男性の定番を変化させて着るところが面白い。設定が「男性からの借り着」であるため、たいてい幅はワイドで、丈も長めだ。袖も、手がすべて隠れてしまうほど長く、そこが逆に女性らしさのアピールになる。……わけだが、今回はそれを、逆輸入(?)のかたちで、メンズにも取り入れようというのだ。ビッグシャツに合わせてジャケットもビッグになり、重ねたストライプジャケットの上からトレンドのウエストポーチを装着。

この場合、ビッグなトップスとのバランスの関係上、パンツはスリムがお約束。すると、まるで女性が男性のアイテムを借りた時のように、どこかキュートさのあるスタイリングが完成する。そう、何か二重に騙されているような、倒錯のトリックがそこにあるのだ。

しかも、今回は女性モデルが、男性モデルよりも多く登場。すなわち、一つのアイテムを、どちらの性が着てもOKという新しい発想を示してみせた。これは、かなり画期的なことである。なぜなら、レディスでは最近、プレフォールやリゾートと名付けられた「中間時期」に販売される服を、メンズコレクションの場で発表することが多い。が、それは単なる経費削減の場合が多く、「同じ服を男性も着ることができます」ということとは、まったく別物であるから。いや、今回の場合は、その両方を兼ねての発表であり、これで、「JUUN.Jには優れたレディスもある」と、世界にアピールしたわけでもあり、良い意味での老獪(ろうかい)さを感じる。

JUUN.Jを初めて見たのは、その前身ブランド、「ローン・コスチューム」の時代。2000年代のソウルコレクションのときで、当時、すでに現地で最も人気があり、韓国の人気アイドルやかっこいい若手芸人などのセレブを多く会場で見かけた。そこで、日本よりずっと進んだ音楽シーンに触れることにもなった。

初めて聞くのに心を鷲づかみにするバラードに乗せて現れるメンズの服たち。そこには、独特の官能性があった。そしてジェンダーフリーな今回のコレクションからは、サムソングループのファッション部門として、当時とはまた次元のちがうグローバルなメッセージが伝わってきたのだった。

Words: Chiyumi Hioki

最終更新:6/26(月) 12:57
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