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ミレニアルズの熱気にむせ返った! SS18 DOLCE & GABBANA

6/26(月) 18:21配信

GQ JAPAN

ミラノ・メンズ・コレクションの華、ドルチェ&ガッバーナの2018春夏のランウェイ・ショウは、猛暑よりもなお熱かった!

【全てのルックを見る】浮世絵風の絵柄のジャパネスクなアイテムも!

今年6月後半のミラノは猛暑にうだった。ドルチェ&ガッバーナ(DG)のショウ会場となった「メトロポール劇場」前の一帯は、もっとうだった。開演予定は6月17日の午後2時。うだる時間帯のど真ん中だ。もっとも、2時とはいっても、じっさいに始まったのは恒例で2時半ごろ。そして、およそ20分ぐらいでショウは終わったけれど、僕たちをふくむジャーナリストやバイヤーが会場入りする午後2時前にはすでに、劇場のあるピアーヴェ通りのクルマ通行用の道にもぐわっとハミ出てしまうほど多くの、ざっと300-400人ぐらいの、露出過多な薄着のミドルティーン女子たちがひしめいていた。かの女たちの若いお色気とアスファルトから立ち上る熱気が、この一帯にムンムンたる陽炎(かげろう)を立ち上らせていた。

1月のショウでもそうだったけれど、ドルチェ&ガッバーナは今回もまた「インスタフェイマス」(インスタグラム上の有名人)なミレニアル世代の男女を多数ランウェイ・モデルとして起用した。ルック数106にたいしてミレニアル世代のモデルは92人を占めた。しかも、ミレニアル・ボーイズ&ガールズのなかには、少なからぬセレブ「2世」(まれに「3世」)がいて、たとえば、ディラン・ブロスナン(ピアス・ブロスナンの息子)、タイラー・クリントン(ビル・クリントンの甥)、サーシャ・ベイリー(デイヴィッド・ベイリーの息子)、テュキ・ブランド(マーロン・ブランドの孫)、ロベルト・ロッセリーニ(イザベラ・ロッセリーニの息子)、ソフィア&システィー・スタローン姉妹(シルヴェスター・スタローンの娘)などなどの名前が挙がる。ファーストルックのスーツを来て登場したのは、中国のアイドルグループ、TFBoysのリード・シンガーであるワン・ジュンカイで、かれにいたっては、ウェイボーのフォロワー数は2300万(!)を超えるのだという。

コレクションのテーマとなったのは「キング・オブ・ハート」(トランプのハートのキング)とイタリアのポスト・モダン・デザイン運動の牽引役だった「メンフィス」派の、乱れ咲くように氾濫する色彩の世界。

ハートのキングは、愛の図像として解釈されていて、全面トランプの絵札模様のスーツやハンドペイントのジーンズやスウェット、ボマー・ジャケットなどにも使われ、愛の言葉を刺繍したパッチ(ワッペン)とともにショウのルック全般を「LOVE」のモチーフが貫通した。

エットレ・ソットサスをリーダーにしてミラノに起こったメンフィス派のデザイン運動の興隆は1980年代前半のことで、この時期はまた、ドメニコ・ドルチェとステファノ・ガッバーナのふたりがデザイナーとして出発しようとしていた時期でもある。太陽がいっぱいの地中海的な明るさや色彩の鮮やかさ、そして刺激的な彩度の高さを特徴とするメンフィス派のデザインは、趣味のよい、しかし、モノトナスで、生の歓喜の表現にたいして抑制的であ(りすぎ)るモダン・デザインへの反抗であった。ランウェイを闊歩したスパンコールを散りばめたTシャツやタキシード、浮世絵風の絵柄のジャパネスクなプリント・スーツや、お得意の豹柄パンツやスーツなどもふくめ、アンチ・グッド・テイスト満開な、若さ爆発のミレニアルズ・ショウだった。

かくして、ランウェイもまた、劇場前に劣らず熱気むんむんだった。ショウのフィナーレの直後、DGはキンキンに冷えたスプマンテを来場者に振る舞うという粋なはからいを見せた酷暑の午後であった。

Words:Masafumi Suzuki

最終更新:6/26(月) 18:22
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