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今年後半の相場見通しと勝つ投資法

6/26(月) 16:01配信

会社四季報オンライン

 好調な企業業績見通しを背景に日経平均株価は2万円台を回復したものの、その後の方向感がはっきりしない。投資家が強気になれない原因はいったいどこにあるのか。ニッセイ基礎研究所チーフ株式ストラテジストの井出真吾さんに今年後半の相場見通しと、そうした環境下での有効な投資法を聞いた。

 ――日本株市場の現状とこの先の展開をどう見ていますか。

 日経平均株価は2万円を回復したが、もうしばらくは2万円挟んだモミ合い展開が続くだろう。この先も政治イベントは続くし、地政学リスクがいつ高まるともかぎらない。そんな状況がここ2カ月ほど続いている。これでは積極的に2万円を大きく超えて買い上がって行こうという投資家は多くはない。ただ、企業業績自体は好調なので、PERから判断すると日本株は割安と見ている。

 冒頭の図に示した緑の帯はPER14~16倍のレンジで、赤い線は日経平均株価の予想PERの推移だ。これを見るとおおよそ14倍から16倍で動いていることがわかる。緑の帯が右端で上にハネ上がっているのは、3月期会社が決算発表を終え、今期の期初予想1株利益(EPS)が8%アップしたためだ。それほど企業業績は好調で、結果PERは14倍台前半に下がった。明らかに今の日本株は割安と言えるだろう。

 PERは市場心理の表れでもある。業績が一定でも市場心理が強気になればPERは上がり、弱気になれば下がる。14倍というのは投資家が積極的になれていないことの表れだ。理由は、国内はよくても海外でいつ混乱が起こるかわからないからだろう。

 米国のトランプ大統領は国内でうまくいかなくなると海外で軍事・貿易面で圧力をかけ国内の求心力を狙いに行くタイプだし、もしかしたら辞めることだってあるかもしれない。一方、欧州ではフランスの大統領選は無事通過したが、ギリシャ問題が残っている。ドイツも9月に議会選挙を控え、ポピュリズムが台頭すればEU離脱とはならないものの、政治不安からユーロが売られ円高が進行するだろう。

 米連邦準備理事会(FRB)が今後どういう行動をとるのか、市場とどういうコミュニケーションをするかについても不透明感が高まっている。6月14日の米連邦公開市場委員会(FOMC)の決定は、バランスシート縮小の具体的な方針を示すなどかなり踏み込んだ内容だった。しかしこれはFRBが出したくて出したというよりは、市場に追い込まれて仕方なく出した格好だろう。 6月の利上げ自体を見送った方がよかったかもしれない。

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