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【よくわかる講座:コンプライアンス・企業倫理】コンプライアンスの実務(2)制度・施策

6/27(火) 7:30配信

日本の人事部

(1)基本方針(社内ルール)の策定

●社内ルールを作る目的を明確にした上で、問題や改善点を的確につかむ

会社組織を規律するために基本方針(社内ルール)の策定が、コンプライアンス体制作りの出発点となる。その際、「法規範」も含めて自社のルールとして位置付けることが有用である。コンプライアンス体制に向けた企業の具体的な行動につながるからだ。

基本方針の策定については、形式や方法に規制があるわけではなく、就業規則や倫理規定のようなオフィシャルな社内ルールから、ガイドラインやパンフレットのような冊子、社長訓示など、さまざまな形がある。どのような形にするかは、そのルールの重要性や内容によるが、重要なのは社内ルールを作る目的を明確にさせることである。

他社を参考にするのはいいが、コンプライアンスの取り組みは各企業によって異なるので、他社の規程類を引き写しただけで完成するものではない。重要なのは、自社で問題なのは何か、何を改善しなくてはならないかを的確につかむこと。数多くある法令の中でも、自社として特に注意して遵守する領域や分野、業務上のリスク・課題を明らかにし、それに対してどのような「方針」での臨むかを、明確にしていくことが大切だ。

当然のことながら、社内ルールのテーマを選択する場合、関連する法律や業界の自主規制などの内容を事前に調査することが必要だ。その内容を十分に分析・検討し、必要な事項をピックアップしていく。特に、ありがちな問題、間違いやすい問題、実務的に問題とされやすいリスクの高いテーマなどに絞って、重点項目を挙げていくことだ。また、自社内だけでは重要なポイントを見落としてしまうことがあるので、専門家の意見や同業他社など、外部の取り扱いも参考した方がいいだろう。

(2)社内規定の作り方

●正しい手順を踏んだ上で、従業員に対して分かりやすく、明確に規定する

一般的に社内規程の策定は、以下のような手順で行われる。まず、特定の社内規程を制定するための「基本方針」を決める。参考資料・関連情報を収集し、項目を選定し、担当者が起案する。それをベースにして、法律の専門家や関連部署の意見などを聴き、社内で検討作業を行う。集まった意見を参考に練り直しを行い、文章を修正する。このような作業を経て、取締役会に上程し、取締役会決議(取締役会から授権された機関による決定)を受けて、正式決定となる。その後、代表取締役など経営トップから公表され、実施に移っていく。

社内規程を作成する場合は、適用範囲を明らかにして、従業員に対して分かりやすく明確に示す必要がある。それぞれの項目において、どういう場合にどういう結論になるのかを想定して定めることで、実効性を伴う社内規程が完成するのだ。

【社内規程の策定手順】
1.社内規程制定の「基本方針」の決定
2.社内規程作成の「担当者」の選定
3.参考資料・関連情報の収集
4.項目選定と起案
5.関連部署・現場従業員、法律専門家などからの「意見聴取・検討作業」
6.訂正作業(練り直し・文集の修正など)
7.「取締役会」への上程・決議(取締役会から授権された機関による決定)
8.経営トップなどによる公表

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最終更新:6/27(火) 7:30
日本の人事部

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