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好きな野菜ランキング1位「ブロッコリー」人気急上昇の秘密

6/27(火) 7:30配信

@DIME

“総選挙”や“国民投票”という言葉が何かと世を賑わせているが、先日はイギリスで“野菜総選挙”が行なわれたようである。はたしてイキリスで好まれている野菜はどのようなラインナップなのだろうか。

【写真】好きな野菜ランキング1位「ブロッコリー」人気急上昇の秘密

■イギリス人が最も好きな野菜は?

 イギリス国内の2000人に好きな野菜についてのアンケート調査を行なったところ、ナンバー1に輝いたのはブロッコリーであった。以下、2位にトウモロコシ、3位にトマトと続く。

1. ブロッコリー
2. トウモロコシ
3. トマト
4. マッシュルーム
5. ニンジン
6. エンドウ豆
7. 芽キャベツ
8. カリフラワー
9. アスパラガス
10. サヤインゲン

 イギリス国内での野菜の好みには地域差があり、ブロッコリーの人気が特に高いのがスコットランドである。北東部ではトウモロコシが好まれ、ロンドンではトマトに人気が集まっている。また北西部では芽キャベツの人気が高い。

 それにしても、嫌いな人が多そうなイメージもあるブロッコリーが一番人気というのはちょっと意外かもしれない。しかしながら昨今のクリーンイーティング(Clean Eating)の流行が、ブロッコリー人気を後押ししているという見解もあるようだ。

 クリーンイーティングの考えの基本には、新鮮な農作物をその姿のまま丸ごと食べるという原則があるようだ。つまりなるべく加工せずに食べるということで、確かにブロッコリーはその姿のまま食べるには適した食材と言えるのかもしれない。ちなみにイギリス人のフルーツの好みについては以下の通り。

1. イチゴ
2. バナナ
3. パイナップル
4. マンゴー
5. リンゴ
6. ブドウ
7. メロン
8. アボカド
9. ブルーベリー
10. チェリー

「必要なビタミンと食物繊維を摂取する手段としてフルーツと野菜を食べることはとても有効で、シリアルバーやスムージーを摂るよりも健康的です。また新鮮なフルーツと野菜は栄養がありながらも低カロリーなのです」と調査に携わったダン・ハワース氏は英紙「Telegraph」に話している。新鮮な野菜とフルーツをなるべく日常的に摂取する大切さを再確認させてくれる話題でもある。

■ブロッコリーに含まれるスルフォラファンが血糖値を下げる

 このブロッコリー人気をさらにプッシュするかのように、最新の研究ではブロッコリーが2型糖尿病の改善にきわめて優れた効果を発揮することが報告されている。

 アメリカの政府機関である米国農業研究事業団(USDA Agricultural Research Service)やスウェーデン・ルンド大学の研究者をはじめとするチームが先ごろ学術誌「Science Translational Medicine」で発表した研究によれば、ブロッコリーに含まれるスルフォラファン(sulforaphane) と呼ばれる物質が2型糖尿病の治療にきわめて有効な働きをするということだ。

 スルフォラファンが2型糖尿病を改善する働きについては、これまでもマウスを使った実験で確かめられてきたが、今回の研究では97人の2型糖尿病患者に参加しもらいその効果を検証している。

 実験参加者にスルフォラファンの濃縮物を3ヵ月間服用してもらったところ、血糖値が平均で10%低くなったということだ。1日1回摂取してもらったスルフォラファンの濃縮物は、ブロッコリー5kgぶんに相当するという。そして重症度の高い患者ほど、スルフォラファン摂取による血糖値の低下が著しかった。

「スルフォラファンの効果に我々は胸を躍らせています。(新薬として)多くの患者に処方されることを熱望しています。血糖値が10%低下することは、目や腎臓や血液におこる合併症リスクを低減させるじゅうぶんな数字です」と、研究を率いたルンド大学のアンダース・ローズングレン助教授は科学系オンラインジャーナルの「New Scientist」で話している。

 糖尿病の治療薬として現在広く処方されているメトホルミン(Metformin)だが、このメトホルミンが血中の余分な糖分(グルコース)を吸収して血糖値を下げるのに対して、スルフォラファンの場合は肝臓酵素の働きを抑制してグルコースの生産を減らすことで血糖値を下げているという。

 したがって肝臓に合併症を発症してメトホルミンが処方できない患者への治療薬として、このスルフォラファンが適用できる可能性が高く理想的な糖尿病治療薬になるという。このようにブロッコリーに含まれるスルフォラファンが今、医療の世界からも注目を集めているようだ。

■ブロッコリーは蒸したほうがよい

 ブロッコリーに各方面から熱い視線が注がれているのだが、食べる際の調理法に少し注意が必要であることが指摘されている。茹でると栄養素がどんどん抜け出してしまうのである。

 茹でたブロッコリーにマヨネーズをつけて食べるのが好きな人も少なくないと思うが、それはどうやら間違った食べ方ということになりそうである。水溶性のビタミンであるビタミンCやビタミンBが茹でているうちにどんどん抜け出してしまうからだ。またブロッコリーに多く含まれる酵素も茹でるときの熱で大きく損なわれてしまう。

 ビタミンばかりではない。ブロッコリーに含まれるグルコシノレート(glucosinolates)は、肺がんと大腸がんに対する予防効果があるとして昨今注目を集めているのだが、茹でてしまうとせっかくのこのグルコシノレートが体内で吸収されにくくなってしまうのである。茹でることでブロッコリーの豊富な栄養素をわざわざ取り除いて食べていることになるのだ。

 このグルコシノレートは、ブロッコリーのタンパク質と一緒に摂取することで体内で吸収されやすくなるのだが、茹でて熱を加えるのでタンパク質が変性してしまうため、グルコシノレートが体内に入ってもあまり吸収されなくなってしまうのである。

 よく洗って生で食べるのが一番ということになるだが、とはいってもどうしても加熱調理したいというリクエストがなくなることはないだろう。

 逆転の発想としては、ブロッコリーを茹でて流出したビタミンが豊富に含まれたゆで汁をとっておいて、スープなど別の料理に再利用するという手だ。なかなか魅力的なアイディアだが、ある専門家からはブロッコリーに付着していた農薬もまたゆで汁に残る危険性を指摘している。いずれにしてもよく洗わなくてはならないということだろう。

 そして栄養素をなるべく失わずにブロッコリーを加熱したい場合は蒸すのが一番であることが「Business Insider」の記事で指摘されている。炒めるのと比較しても、油を使わなくていいぶんだけヘルシーといえそうである。北海道産や長野産のブロッコリーは今が旬ということで、調理法には留意して美味しく頂きたいものである。

文/仲田しんじ

@DIME編集部

最終更新:6/27(火) 7:30
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