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ドッグフードは「薬」として進化を遂げていた

6/27(火) 8:00配信

東洋経済オンライン

現在、国内の犬の飼育数は991万7000匹(2015年)。少子化のなか、飼い主にとって愛犬は「うちの子」も同然であり、その健康は一大関心事であろう。
最近では、2000年代前半のペットブームで飼われたワンちゃんたちが高齢化のピークを迎えつつあり、さまざまな病気を抱える場合も多い。そんなときに役立つのが、病気ごとに開発されている療法食(治療食)である。豊富な臨床実験データを基に開発された療法食は、人間向けでは考えられないほど治療効果が高いという。

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30年以上ペットフード業界で活躍し、このたび『一流犬をつくる最強の食事法』を上梓した橋長氏に、愛犬の健康寿命を延ばすドッグフードの最新知識を語っていただいた。

■人間の医学よりも先行している犬の治療食

 ドッグフードは、人間の食品よりも進化している面があります。

 最近では、人間の食品の世界で、機能性食品が増えています。「太りにくい」とか、「体脂肪が減りやすい」などという、特定の健康効果のある食品のことです。

 あまり知られていませんが、健康効果という面ならば、人間の食品よりも犬の食品のほうがはるかに進歩しています。

 人間の食品の場合、健康への効果といっても、病気に対する予防の効果がせいぜいで、しかも「○○になりにくい」という程度の、限られた効き目しかありません。

 ところが、犬の食品の場合、予防効果どころか病気を治療してしまえる食品さえあるのです。

 たとえば、人間も犬も、がんになる場合があるのは同じです。

 人間の場合、がんの治療用の食事というのは完成していません。近年になって、脂質の割合を極端に高め、糖質をほとんど含まない、「ケトン食」という食事が注目され、がんに対する効果があるのではないかと研究が始まったところです。


 ところが、犬の食事の世界では、すでに「がんに対応したドッグフード」は存在していて、実用化されているのです。これはもう15年以上も前のことです。

 つまり、犬のがんは、食事療法で延命が期待できるわけです。

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