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難破寸前「トランプ丸」が直面する次の試練

6/27(火) 6:00配信

東洋経済オンライン

 嵐の中の航海が続いているドナルド・トランプ政権がまた1つ、難局を乗り越えた。

 6月20日、総額5000万ドル(約55億円)という史上最も多額の資金がつぎこまれた南部ジョージア州の米連邦議会下院第6選挙区の補欠選挙が行われた。結果は、共和党のカレン・ハンデル氏の得票率が53%と、民主党候補のジョン・オソフ氏の47%を上回った。

 しかし、ジョージア州は伝統的に強固な共和党地盤で、この議席は過去40年間にわたって共和党が維持してきていた。この議席を民主党が確保していたら、トランプ政権への批判が共和党内からも高まり、大混乱に陥っていたことだろう。

■支持率は就任後最低の水準に

 だが、トランプ大統領に、傷だらけの勝利に安息している余裕はない。

 CBSニュースが20日に公表した最新の世論調査によると、トランプ大統領の支持率はわずか36%にまで下落、大統領就任後最低の水準を記録した。共和党支持者における支持率も、72%と11ポイント下落している。トランプ大統領は就任わずか5カ月で、1974年にリチャード・ニクソン大統領が辞任を余儀なくされたとき以来の、憲政における最大の危機に直面しているといっていい。

 こうした中、トランプ大統領の執行能力に対する不安の声は、これまで以上に大きくなっている。ジョージ・W・ブッシュ元大統領の下で広報担当大統領補佐官を務めた、超党派として著名なニコール・ウォーレス氏は、「トランプ大統領は、政治的な修羅場を自らでつくっている」と話す。「現在では多くの共和党議員が、トランプ氏は大統領の職に不適格であると考えているが、これは彼が自ら招いた問題だ」。

 共和党のテッド・クルーズ議員の下で活動した経験を持つメディアアナリストのリック・テイラー氏も、「トランプ大統領は自らの政党にとってのマイナスの存在となっている。彼は何かを達成するために必要な政治的な信用力をまったく有していない」と手厳しい。

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