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初ポイントでもアロンソご立腹。ホンダのスペック3で怒りは静まるか

6/28(水) 11:57配信

webスポルティーバ

 マクラーレン・ホンダの今季初入賞は、思わぬ形でやってきた――。2.1kmに及ぶ長い全開区間、そして序盤戦でトラブルが多発したMGU-H(※)の対策品投入によるグリッド降格ペナルティ。最初からこのアゼルバイジャンGPは消化試合になると、チームの誰もが思っていた。

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※MGU-H=Motor Generator Unit-Heatの略。排気ガスから熱エネルギーを回生する装置。

 しかし、金曜日に走り始めてみると、思いのほか感触は良好だった。ひとつは、ホンダが投入してきた『スペック3』の手応え。ICE(内燃機関エンジン)の燃焼系を改良し、出力にして10kW(約13.6馬力)ほど、ラップタイムにして0.25~0.3秒の向上を果たしてきたと見られている。

「いわゆる内燃機関の部分を大きく変えて、燃焼効率と馬力を上げています。スペインGPに入れた吸気系のアップデートよりもさらに大きく、(シーズン中の)アップデートとしてはそれなりにいいレベルのものではありますが、残念ながらまだこれで他メーカーを凌駕できるわけではありませんから、よくなっていく過程の途中経過であるという風に捉えていただければと思います」(ホンダ・長谷川祐介F1総責任者)

 ただし、間に合ったのは1基のみ。金曜の走行開始時点ではまだマッピングの熟成もできておらず、ドライバビリティなどに課題を残しながらの走行とならざるを得ないほどタイトな投入だった。それでも、効果ははっきりと確認できたという。

「データ上で見ると明らかにアップデートの取り分(効果)が確認できましたし、十分に効果は出ていたと言えます」

 この手応えから土曜日以降も継続して使用したかったが、フリー走行2回目でギアボックスが壊れ、駆動が抜けたことで瞬間的に回転数が跳ね上がってオーバーレブしてしまったため、ホンダは物理的なダメージを懸念して旧型のスペック2に戻すことを決めた。予選でクリアラップが取れなかったうえに、0.1秒以下の差でQ2進出を逃してしまったことを考えると、スペック3が使えていればQ2に進んで本来のパフォーマンスを見せることができたのではないか、という感もある。

 もう一方では、車体側のアップデートも効いた。

 これまで大柄なリアウイングを使い続けてきたマクラーレンMCL32だったが、バクーでは長いストレートに合わせて薄型のリアウイングを持ち込み、フラップ内側をカットしたフロントウイングと併せて空気抵抗の削減に努めてきた。

 ライバル車を見れば、リアにはもっと薄いウイングを装着しており、なかにはフロントのフラップを一部取り払ってまでドラッグを低減――つまり最高速を優先しているチームもあることを考えると、MCL32のそれはまだ決して十分とは言えないかもしれない。

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