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タカタ、損失1000万円超の株主が話した本音

6/28(水) 4:48配信

東洋経済オンライン

 「私財を投げ売ってでも責任をとって、社会に還元すべきではないか」

 東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請したタカタは、その翌日となる6月27日、定時株主総会を都内で開催した。

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 ある株主が総会の場で冒頭の厳しい質問を投げかけると、会場では拍手が起きた。だが、高田重久会長兼社長は「議案にかかわる質問をしてください」と対応するにとどまった。

 出席した株主は190人で、総会の所要時間は2時間57分の長丁場だった。決議事項である「取締役6人の再任」は高田会長も含めて可決された。

■高田会長の責任を問う声が続出

 タカタは、創業家が発行済み株式の6割を保有するオーナー企業だ。今回の再建案を巡っても、大株主であり創業家出身でもある人間が経営をつかさどっていたことで、問題の解決が後手に回ったと見る株主は多い。

 会場では株主から、「創業家が6割という株式の保有比率はおかしいのではないか」という質問も出た。それに対し、高田会長は「比率を減らす方針もあったが、結果、そうはならなかった」と説明した。

 総会を終え会場から出てきた株主を取材すると、手厳しい意見や自分の投資に対する反省など、さまざまな”本音”が出てきた。

 53歳の男性株主は、トヨタ自動車が起こした2009年秋以降の一連の品質問題において、同社の豊田章男社長自らが米国議会の公聴会に出席し、前面に立ったことを引き合いに出した。タカタも公聴会に呼ばれたが、出席したのは品質担当役員であり、「高田会長が表に立って対処するべきだった」と批判した。

 株主総会での一連の説明について75歳の男性は、「謝罪の言葉は何度も聞いたが、上っ面だけの言い方だった」と厳しかった。


 再建の手法を巡っては、スポンサーや自動車メーカー各社との協議により再建を進める私的整理か、裁判所の管轄で再建を目指す法的整理かで協議が続いてきた。

 今回民事再生手続きを開始したことで、タカタは7月27日に上場廃止となる。株式の取り扱いは再生計画案の中で正式に定められるが、いずれは無価値化する方向だ。

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