ここから本文です

次世代新幹線「N700S」はどこが進化したのか

6/28(水) 18:43配信

東洋経済オンライン

 JR東海が2020年度からの投入を予定している東海道・山陽新幹線の次世代車両「N700S」。昨年6月に導入が発表された際にはまだ決まっていなかった車内外のデザインが6月28日、ついに明らかになった。

【写真】「N700S」と現行の「N700」系。エッジの立ったデザインになったことがわかる

 N700Sは、東海道新幹線では2007年登場のN700系以来となるフルモデルチェンジの新車。「S」は最高を意味する「Supreme」の頭文字だ。一見するとN700系と大きく変わらないように見えるが、実際には「基本設計から変えている」(JR東海)ニューモデルだ。N700系と比べ、どんな部分が進化したのだろうか。

■エッジの立った先頭部

 外観でまず異なるのは先頭部の形状だ。現行のN700系の「エアロダブルウィング」形をさらに空力的に進化させ、左右の両サイドにエッジを立てた「デュアルスプリームウィング」と呼ばれる形に。トンネルに入った際に発生する「微気圧波」や走行時の騒音、さらに最後尾になった際の揺れなどを軽減できるという。

 昨年の発表の際には「今後検討」とされていた標識灯(ヘッドライト)はエッジの先端部に設置され、先頭形状と合わせてN700系をさらにシャープにした印象となった。新幹線の前照灯では初となるLEDの採用で照度を高め、さらに前照灯自体も20%拡大して視認性を向上させるという。

 側面に入る2本の青いラインはN700系と同じだが、先頭部は運転室のドア付近に1本を付け加え、N700Sの「S」を表現している。

 JR東海によると、デザインは700系やN700系で知られる福田哲夫氏を中心に、名古屋学芸大学教授の木村一男氏、札幌市立大学理事長の蓮見孝氏、名古屋工業大学教授の井上雅弘氏の4人のデザイナー・有識者により決定した。


 N700系から大きく変化するのはインテリアだ。車内の照明は普通車、グリーン車ともにLEDによる間接照明を採用し、天井の形状を工夫することで車内の照度を均一化。さらに荷棚の部分にも照明を設け、停車駅に近づいた際に明るくすることで荷物の置き忘れがないよう注意を促す。「車内放送やテロップと連動して荷棚が明るくなり、停車駅に近づいたことを知らせる」(JR東海)イメージだ。N700系では荷棚下にある空調の吹き出し口は側面パネルと一体化させて大型化し、室内温度も均一化を図るという。

1/2ページ

東洋経済オンラインの前後の記事