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iDeCo始めるなら今でしょ! 金融機関の競争は収束

6/29(木) 7:47配信

NIKKEI STYLE

 個人型確定拠出年金(DC)「iDeCo」の加入者数が50万人に達したとの報道が先日ありました。2016年3月末の加入者数が25.8万人でしたから、たった1年で倍増したことになります。

 iDeCoはメディアでは昨年の5、6月ごろから話題になり始めましたが、私は昨年の間は「焦って加入しなくてもいい」と言い続けてきました。なぜならばNISA(少額投資非課税制度)の開始時にもそうだったように、金融機関が加入者獲得合戦を展開し、口座管理料を引き下げたり提供する商品ラインアップを刷新したりと、利用者にとってよい条件が出てきそうな気配があったからです。
 iDeCoも一人ひとつの金融機関としか契約できないので、金融機関にとっては自分たちが獲得するか、他社に取られるかという「食うか食われるか」の競争になります。実際に昨年の秋以降、その競争はネット証券のみならず、メガバンク、大手生保・証券・地銀から信用金庫まで巻き込んだものとなり、ほとんどのプランの内容がガラリと変わりました。もちろん、いずれも利用者にとって魅力的な条件への変更です。

■魅力向上には出尽くし感

 このあたりの情報が豊富なのは、私が理事をしているNPO法人確定拠出年金教育協会がiDeCoナビ()というサイトを運営しているからです。このサイトでは、各金融機関の商品ラインアップや口座管理料などの情報を提供しており、金融機関からの情報提供に基づいて情報更新を行っています。その中で、特に昨年の暮れから今年の頭にかけては次から次に舞い込む更新依頼に追われました。
 こうした金融機関の動きを見ていると(4月以降も口座管理料の適用ルールなど細かい変更はたまにありましたが)、利用者への魅力アップにつながる大きな動きはほぼ出尽くしたと言っていいと思います。つまり「まだ後からいいのが出てくるかもしれない」と加入申し込みを先延ばししてきた方も、さすがに申し込んでいい状況だと私は考えます。ちょっと古いですが、まさしく「申し込むなら、今でしょ!」です。
 では、具体的にどう魅力が増したのか。全体の傾向をご紹介しますと、iDeCoの商品ラインアップには預金・保険・投資信託とあるうち、大きく変わったのはiDeCoの主軸ともいえる投資信託です。iDeCoは60歳まで積み立てて運用することで老後資金を作っていく制度で、60歳までの間にはリーマン・ショックのような大きなマーケット変動があるかもしれません。大事な資産ですから、そんなときでもしっかり守れるようにしておく必要がありますが、そのためには、値動きが異なる複数の種類の資産にお金を分けておくのが大事です。なぜなら、仮にその中のどれかが値下がりしても他の資産の値上がりで、全体では大きく減らないようにできるからです(これが、今後しばしば出てくる『分散投資』の効果です)。

 したがって投信の商品ラインアップを見たときに、運用する対象に「株式」「債券」が両方あり、しかもそれが日本だけでなく海外のものも入っていることが必要です(これができていれば、利用者は国内株式・国内債券・外国株式・外国債券という4つのカテゴリーに分散投資できますので)。1年ほど前までは、店頭でよく売れている投資信託をただ並べたような、ずいぶん偏った品ぞろえを提示していた金融機関がありました。今は株式・債券、国内・外国といった基本ジャンルの投信はどこでもほぼ一通りそろっています。

 またその商品自体も、インデックス型(またはパッシブ型)といわれる投信が多くなりました。これは運用にかかる手数料(運用管理費用。信託報酬ともいいます)が安くて、市場価格に連動するため値動きがつかみやすい投信です。例えば日経平均株価に連動して価格が決まるものなら、新聞やニュースなどを見ていればおよその値動きは見当が付きます。

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最終更新:6/29(木) 7:47
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