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【社会学者・赤川学のオススメ本】セックスで電気が発生する!?表舞台では語られない【性の歴史】

6/29(木) 15:00配信 有料

サイゾー

――中公新書から出された『応仁の乱』がバカみたいに売れている。日本史関連の書籍としては異例のことだというが、知られざる史実をつまびらかにしたような本当に面白い書籍は、ほかにもあるのではないか――。そんなヤバい“日本史”本15冊を、歴史学者や社会学者、ジャーナリスト、お笑い芸人らに紹介してもらった。

 まず、性について“知られざる”本を紹介する上で欠かせないのは、アメリカの医学書を浜松藩の藩医であった千葉繁が翻訳した『造化機論』【1】でしょう。同書は、性についての医学書という意味では日本の草分け的な存在です。

 内容は今でこそ怪しげな話ですが、セックスをすると体に電気が流れるという「三種の電気説」に基づき、愛のないセックスはやりすぎるな、摩擦による電気しか発生せず、神経の疲労が甚だしいためオナニーは有害だなど、当時の科学的な視点で見た性器論・生殖器論を説いています。同書の医学的な視点は性知識を広めるキッカケとなり、『解体新書』の性器版のような位置づけで当時のベストセラーになりました。翌年から発表された『通俗造化機論』を含めた4部作は、以後100年近くの性研究を語る上でも、このシリーズを超える本はなかったと言い切れます。また、内容面もさることながら、私が心惹かれたのは千葉の情熱です。いち医師にすぎない、千葉がセクソロジーの概念を日本にもたらした。彼の功績はもっと讃えられるべきです。

 では、なぜ日本で英米系の性科学の研究が遅れたのか。それは、蘭方医学からの転換という時期に、最高学府である東京大学が新政府の肝いりでドイツの医学を採用していたため、主流から外れた英語圏の医学文化を取り入れるのが遅れたという背景があります。そんな中で、慶応義塾大学の研究チームが翻訳して発刊されたのが『人間における男性の性行為』と『人間における女性の性行動』【2】から成る、“キンゼイ報告”です。アメリカの昆虫学者であり、性科学者のアルフレッド・キンゼイによる同書は、「20世紀最大の性の報告書」との呼び声も高く、性の概念を一変させたと言っても大袈裟ではありません。今でも幅広く読まれており、性について行われたさまざまな議論の中でも、同書の出版は研究者にとってひとつの明確な指標となりました。それほど、この本の存在は革新的でした。本文:3,957文字 この記事の続きをお読みいただくには、サイゾーpremium for Yahoo!ニュースの購入が必要です。

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最終更新:6/29(木) 15:00
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