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『花まるカップル』に絶望するみぎわさんから「運命の人」を考える

6/29(木) 16:09配信

ファンファン福岡

花まるを、知りました。

最初に聞いたとき、うどん屋かしらと思ったのですが、違いました。ちびまる子ちゃんと花輪くんをカップリングさせた設定の事だそうです。漫画では、二人が成長して恋仲になりかけるといった青春丸出しのシチュエーションが多いです。が、そんな相思相愛の淡い恋模様はどうでも良い。気になるところ、それは、長年花輪くんに片思いをしている、みぎわさんの存在です。

多くの花まる漫画では、主役のふたりはとても美しく成長しています。原作のちびまるこちゃんタッチではなく、王道の少女漫画タッチで描かれています。しかしながら、サブキャラとして登場するみぎわさんは、みぎわさんのままなのです。いや寧ろ、悪い方にデフォルメされてしまっています。みぎわさんは、なんていうかまあブスとして描かれるわけですが、ポテンシャルは高いと思うのです。レーシックして眼鏡をはずし、顔のむくみを取り、眉毛を手入れして髪型を変えブローをしたら、結構美しくなると思うのです。けれどもそこはサブキャラの宿命で、花まる漫画でもそのままの感じで描かれています。切ないです。みぎわさんの花輪君への剥き出しの恋慕は、元から絶望的だったわけですが、花まるカップル誕生という決定的一打によって玉砕するのであります。私も愛情表現が露骨で諦めが悪いほうなので、みぎわさんが他人とは思えません。自分を投影しながら、花まるカップル絶望する彼女にどういう言葉をかけるべきか考えていきたいと思います。

【良い人】と【好きになる人】は違う

こういうときによく使われるのは、【他にもっと良い人がいる】だと思います。ですが、この言葉は避けたい。これは私自身、言われて嬉しくない言葉です。みぎわさんも馬鹿ではないので、他に良い人がいることなんて、腹の底から分かっているのです。それでも花輪君が好きなのです。というのも理由は簡単で、【良い人】と【好きになる人】は違うからです。みぎわさんのように頑固な人間に他にも良い人がいると説いたとしても、怒ってギャン泣きされて面倒くさいことになるだけです。ですので、この慰めは避けましょう。

では、どうしたら良いのでしょう。色々と考えたのですが、現時点での私の結論は、【彼はあなたの運命の人だったけど、あなたは彼の運命の人じゃなかった。】です。

みぎわさんだけではなく、失恋の痛手を負った子にかける最良の言葉を考えたときに、その子の愛情を否定することはしたくないのです。それが片思いだったとしても、相手に向けたその人の思いは真実だったでしょうから、それを尊重してあげたい。なので、相手が運命の人だったと肯定したい。ですが、失恋するということは、事実としてその思いは受け入れられなかった。つまり、自分は相手の運命の人ではなかった。捧げた愛情や時間を否定せず、選ばれなかった事実を飲み込みやすくする言葉。それが、【彼はあなたの運命の人だったけど、あなたは彼の運命の人じゃなかった。】じゃないかなあと思うのです。

実際にみぎわさんに会ったことがないので、この慰めの言葉はどこまで効果があるのかは分かりません。思いを肯定し、事実を認め、浄化させる。体感では効果覿面なので、いつかみぎわさんに会ったら、恐る恐る伝えてみようと思うのでありました。

カミーユ綾香

北九州市出身。在日韓国人と中国残留孤児の多く住む多国籍な街で育つ。 警固インターナショナルの代表として、十数言語による語学スクールとインバウンド支援の多言語ウェブサイト制作会社を運営する一方、難病の重症筋無力症とパンセクシュアルというセクシュアリティの当事者として、様々なマイノリティの生きやすい社会を目指して精力的に活動中。http://www.kego-international.com/

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