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都議会自民党の公約分析その2~東京都長期ビジョンを読み解く!その47

6/29(木) 13:10配信

Japan In-depth

【まとめ】

・都議会自民党の公約「実績」はそれなりの成果もある。
・「情報開示徹底」を実績として挙げるのはいかがなものか。
・都庁の経営や事業をきちんとチェック・監督してもらいたい。

■誰の実績?

自民党の都議会議員選挙公約には「実績」が書かれている。知事与党であった長期のその実績をいくつか上げてみよう。

◎テロ、自然災害への確かな備え‥‥防災 ハンドブック「東京防災」を都内全戸へ配布。

◎犯罪のない安心して暮らせるまちの実現‥‥平成 28年度までに防犯カメラ1万台を設置。刑法犯減少に貢献。 ※平成28年の刑法犯認知件数は約13万件で、ピーク時の6割減

◎三環状道路の整備‥‥首都高速中央環状 線全線開通で、首都高の交通渋滞(渋滞損失時間)は約4割解消。この4年間で、鉄道の連続立体交差化の6事業が完成し、累計で踏切96カ所を除却。

◎島しょの情報格差解消‥‥超高速ブロードバンド整備

確かに、あの黄色の防災のハンドブックはわかりやすかったし、渋滞解消は確か。色々と進んだことは事実だろう。さすが小池都知事の前まで政権与党だっただけある。その「政策力」はそれなりに評価できる。

しかし、これらは行政職員が頑張ったからできたことのような気がする。

そもそも議会の実績って何?行政機関ではないし、あくまで住民の意見をつなげ、予算を承認し、条例を議決し、都政をチェックし、政策を提案したりするのが役割としては先ではないかと、ふつうの都民は思うのである。

■実績「盛りすぎ」?

一つずつ突っ込んでいこう。「都議会改革」として2つの実績が掲げられている。

◎口先だけ、言葉だけのパフォーマンスではない 「都議会改革」を実行‥都議会のあり方検討会や議会運営委員会等で全会派一致による改正案まで精力的に交渉。

◎議員報酬及び期末手当を2割削減‥‥政務活動費を削減し月額50万円に。さらに、収支報告書、領収書の写しをインターネットで公表。年間6億5千万円の経費削減と情報開示を徹底して開かれた都議会を実現。

気になるのは後者だ。都議会公明党の提唱による「身を切る改革」だったはずだが、自分たちが先導してやったかのような主張である。「情報開示を徹底」というのは本当だろうか?

他方、小池都知事は「都政の透明化」(公約より)と主張していた。

客観性を担保するためにある事例を紹介したい。早稲田大学マニフェスト研究所の評価「議会改革度調査 2015」では、

・政務活動費のネット公開:非公開
・議会基本条例の制定
・議員間討議の導入なし
・一問一答の導入なし
などの点から東京都議会は都道府県ランキングで35位であった。

改革をいかにも自分がやったかのように見せるのはさすがに「盛りすぎ」で、真面目な住民はひいてしまうのではないか。



■長年解決されない子育て支援

そして、多くの都民が関心を持っているテーマ、子育て支援の実績を見てみよう。そこでの記載は以下の通り。

◎待機児童ゼロに向けた緊急対策‥ 保育所等の整備促進、保育人材育成、利用者支援の充実へ 「待機児童解消に向けた緊急対策」をとりまとめ(平成 28年9月)。さらに、保育サービス約4万9千人分を拡大。

待機児童問題は28年度4月の段階で8466人。東京都の「都内の保育サービスの状況について」の資料の中にある「保育所等利用待機児童等の状況」の図を見てもらいたい。

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最終更新:6/29(木) 13:10
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