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大気汚染のモニタリングが、もっと安価で高精度に!

6/29(木) 18:20配信

WIRED.jp

センサーが高価すぎるため十分に行われてこなかった大気汚染のモニタリング。サンフランシスコの研究者たちは、大気汚染の度合いを正確かつ安価に行う手法を編み出し、世界中でモニタリングを始めようとしている。

【 終末を感じさせる、美しい「汚染された地球」】

街を歩いていると、定期的に交差点で足を止められる。信号待ちの間、同じく信号待ちをしているトラックやクルマが、ガスや粒子を空気中にまき散らす。近くに環境基準を満たさない工場があって、そこから出る煙がそよ風に乗って広がっているかもしれない。市内の高速道路から、目に見えない有害な煙が溢れだしている可能性もある。わたしたちはそれを、全部吸い込んでいるのだ。

こういった排出物質の出所や、集中している部分を探ろうと思うと、これまで研究者は天候モデルを使って推測するしかなかった。EPA(米国環境保護庁)のような政府機関が汚染度の測定に使うセンサーは高価なので、ひとつの都市内でサンプル調査をできる場所は数カ所に限られるだろう。

しかし、それも過去の話。サンフランシスコの研究者たちが、大気汚染の度合いを正確にモニターする2つの手法を開発したのだ。

片方のグループがつくったのは、グーグルカー(ストリートヴューの撮影車)に汚染物質センサーを取り付け、サンフランシスコに隣接するオークランドの汚染状況をブロック毎に詳細に地図化する方法。彼らは、6月5日に学術誌「Environmental Science & Technology」でこの手法に関する論文を発表している。

もうひとつのグループが編み出したのは、比較的安価な新型センサーを街のあちこちに取り付けることで、オークランドとサンフランシスコ周辺を漂う7種類の汚染物質を追跡する手法。センサーの取り付け先は、学校や博物館などの屋根だ。現在どちらのグループもスケールアップして、世界で活躍する準備をしているところだ。

ANNA VLASITS

最終更新:6/29(木) 18:20
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