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森本稀哲氏に聞く「今見るべき選手」。新天地で躍動する日ハム・大田の真のポテンシャルとは?

6/29(木) 11:01配信

ベースボールチャンネル

 プロ野球界に数々の歴史を創り、2015年シーズン終了後に現役生活にピリオドを打った森本稀哲氏。現在は解説者という立場になり、どんなプレーを面白いと思うようになったのか。また、現役時代に在籍していた、北海道日本ハムファイターズ、横浜DeNAベイスターズ、埼玉西武ライオンズの3球団それぞれで、活躍を期待している選手はいるのかを聞いてみた。

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■バッターは腰が引けたら“負け”

――現役を引退されてから約2年経ちましたが、現在は解説をされていて、どんなプレーが面白いと感じていますか?また、具体的な選手がいらっしゃれば教えてください。

森本:今パっと思いつくのは、躍動感あるプレーでファンを魅了する柳田悠岐選手と秋山翔吾選手かな。この二人からは「絶対に守るんだ!」という気持ちが伝わってきますよね。

柳田選手のすごいところは、実績があるにも関わらず、どれだけ点差が離れようと必死に守ろうとする。そういった姿は見ていて気持ちがいいし、応援したくなりますよね。いろんな選手に見習ってほしいなぁ。西武の秋山選手は、一緒にプレーしていた時から見ても、本当に成長している。チームを引っ張る必要不可欠な存在ですよね。

――他にも期待したい、復活してほしいと思う選手はいらっしゃりますか?

ベテランにも関わらず代走で出場している松井稼頭央選手! 活躍する姿を一日でも長く見ていたいですね。あとは、やっぱり松坂大輔投手ですかね。松坂投手、杉内投手ら松坂世代の現役選手みんなに頑張って、もうひと花咲かせてほしいと思います。

僕くらいの年齢になると、ケガで野球ができないことに一番悔いが残るんですよ。僕もそうでしたけど、万全の状態で数字が残せずに野球界を去る、という方法だとちゃんと諦めがつく。ケガがなければ続けられた、そういった悔いは絶対に残してほしくない。最後は身体の強さしかないので、ベテランの皆さんにはケガをしないように頑張ってほしいですよね。

――ケガといえば、3年連続死球で骨折してファームに、ということがあったかと思います。

森本:そうですね、悔しかったです。死球は逃げたらケガをしなかったかもしれない。だけど、そこで踏み込めるのが僕の強さだと思っていましたし、逃げない姿勢を見せることができたんじゃないかなと思っています。

――そういうところからもメンタルを強くすることができる。

森本:うーん、捉え方次第かなあ。何が正解かわかんないですけど、僕のプレースタイルで言うと、逃げずに踏み込むとか。だって嫌じゃないですか。僕の中ではインコースから逃げて、腰が引けている打席を見せることがすごく嫌だったので、その部分はかなり意識していました。バッターは腰が引けたら負け、これに尽きます。


■大田はトリプルスリーを達成できるポテンシャルの持ち主

――先ほど西武の秋山選手のお話が出ましたが、現役時代、日ハム、横浜、そして西武に在籍されていました。その3チームで今注目されている選手がいらっしゃりましたら教えてください。

森本:ファイターズで言えば、大田泰示選手と石川直也投手。横浜は若い選手がいっぱいいますけど、やっぱり筒香嘉智選手ですかね。ライオンズはもう秋山翔吾選手、浅村栄斗選手。この両選手が今後チームを背負っていくと思うので、この2人は注目ですね。

――浅村選手は今年から3番を背負われていますが、これまでケガもありなかなか定着できずにいました。また、チームのキャプテンという重荷も背負いながら主軸として活躍を見せています。チームメートの時から見ていて、どんな選手だと思いますか。

森本:これまではケガで思うように成績を残せていませんでしたが、元々主軸として活躍できるくらいの力を持っている選手ではあると思っています。一時は体重を増やしていたんですけど、ケガをしちゃって。本人もそのときの失敗から学びを得たので、今後は順調にやってくれるんじゃないかなと思います。

――大田選手も先ほど期待の選手に名前が挙がっていましたが、どういうところに期待したいですか。

森本:日本を代表するくらいのポテンシャルを持った選手なんですけど、出し切れていない。完全に出し切れた時にどんな成績になるのか、すごく楽しみなんですよね。

――その出し切れてなかった要因はどんなところにあると思われますか。

森本:メンタルでしょうね。弱さという訳ではないですけど、気持ちに課題があると思います。シーズンを通していろんなプレッシャーがかかるなかで、自分のパフォーマンスを出すというのは本当に難しいことなんですよ。

やっぱりどんなことにも耐えられるタフさが必要になってくるんです。それを本人が学べばおそらく自分のパフォーマンスを出せると思います。本当にすごくいい選手になると思うし、トリプルスリーも夢じゃない、そのくらいのポテンシャルの持ち主です。


■新たな斎藤佑樹を見せてほしい

――日ハムに所属していた現役時代、新庄さんから引き継がれ背番号1番を背負われていました。ポジションは異なりますが、1番をつけていた後継者として、どういった目線で今年の斎藤佑樹投手を見ていますか。

森本:今年、背番号が1番に変わったことで、球団から非常に期待されていると分かりますし、ぜひ頑張ってほしいです!

――斎藤佑樹投手は名前だけでも過度な注目を浴びている気がします。

森本: そういうところもあるかもしれませんね。6勝を挙げたこともありましたが、そこからなかなか芽が出ず、本人の中でも試行錯誤している姿も見てきました。新たな斎藤投手の姿をまた見せてほしいなと思っています。『どれくらいの数字を残せるか』というよりは、彼が、彼自身の持っているいいところを出していってほしい。それがすべてだと思いますね。


 次回はついに最終回! 森本稀哲氏が現役時代の印象に残っている試合やプレーについて語ってくれます。


森本稀哲(もりもと ひちょり)
高校野球の名門・帝京高校の主将として甲子園に出場。
1999年ドラフト4位で日本ハムファイターズに入団。
2006年には1番レフトとして活躍、チームを日本一に導く。
2011年横浜ベイスターズ(現横浜DeNAベイスターズ)移籍。
2014年埼玉西武ライオンズへテスト入団。
現在は、経営コンサルティングを手掛ける『CKPLAT』に所属。
野球解説やタレントのほか、ビジネス関係の講演も行っている。


飯塚紗穂

ベースボールチャンネル編集部