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「ガースー決壊」 菅官房長官を「毎日新聞」が攻める攻める責める

6/30(金) 7:00配信

文春オンライン

 今回は政治家の「言葉」に注目したい。いかにひどいかを実証しようという動きがあるのだ。まず「毎日新聞」。

「『コッカイオンドク!』で再現 市民が音読」(6月12日)

「コッカイオンドク」とは「国会の質疑を文字に起こして音読する取り組み」である。このイベントが全国で市民の間にジワジワ広がっているという。

 なんと「東京新聞」では夕刊の1面で報じていた。

「読むと赤面『共謀罪』答弁 『コッカイオンドク!』全国一斉実施」(6月12日)

声に出して読みたい「国会珍問答」

 なぜ読むと赤面するのか? ここに狙いがある。「迷言や珍問答を声に出して読むことで、国民置き去りの国会審議の問題点を浮き彫りにする」

 衆院予算委や法務委などでの共謀罪を巡る攻防を、金田勝年法相や野党議員になりきって再現すると、とたんに赤面モノになる。たとえばこちら。

《「ただいまのご指摘はですね、その一般の方々が、その集団に属しておる方々が、一変した場合の組織的犯罪集団に、えー、そのまま属している場合に、その、みなさんが『関わり合いを持つ』ということになるわけであります」》

 参加者の感想は、

「何を言ってるのか分からない」

「台本をよく読んできたが、実際に言ってみても意味が分からなかった。」

「文章として成り立たない発言がよくできるなと、読んでいて恥ずかしくなった」

 ああ、この記事の冒頭にある「笑えない国会審議の再現劇はやっぱり笑えなかった。」というネタバレどおりだったのである。

「土俵に上がらないから負けない」論法

 しかし、「コッカイオンドク!」には最強のライバルがいるのではないか?

 菅官房長官である。その理由の前に、菅氏の「言葉」に関する記事も最近多いので紹介しよう。

「勝負避ける『菅話法』とは」(毎日新聞・6月15日夕刊)

 菅氏がよく使うフレーズと言えば「そのような指摘は当たらない」「全く問題ない」。

 この話法の意味を映画監督の想田和弘氏が記事中で分析する。

「菅氏の言葉は、相手の質問や意見に対して、正面から向き合わないことに特徴があります。『その批判は当たらない』など、木で鼻をくくったような定型句を繰り出すことで、コミュニケーションを遮断する。実質的には何も答えない。したがってボロを出さないので無敵に見えるのです」

 質問者が正面からぶつかればぶつかるほど、相撲の技で言えば「肩すかし」を食う状態に似ている。そう思って記事を読んでいたら、

《つまり、相撲にたとえると「土俵に上がらないから負けない」論法だ。》

 あ、土俵にすら上がってなかったわけか。

 私が先ほど「コッカイオンドク!」の強敵は菅官房長官ではないかと書いた理由はここにある。感情の温度が低くてコミュニケーションの意思がないようにみえるので、わざわざ「音読」をしなくても「何を言っているかわからない」ことは歴然だからだ。

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最終更新:6/30(金) 12:06
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