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支持率急落の自民党に攻勢をかける小池新党 都議選契機に崩れるか安倍一強

6/30(金) 11:23配信

週刊金曜日

 小池百合子都知事の“盟友”でともに自民党を離党したばかりの若狭勝衆院議員が、「都民ファーストの会」候補者の応援演説で、情報公開を旗印にした安倍政権打倒を呼びかけ始めた。都議選(23日告示、7月2日投開票)は、情報公開に後ろ向きでゴマカシ政治のアベ自民を選ぶのか、情報公開に前向きの「都民ファーストの会」を選ぶのかの“(政権)選択選挙”と訴えているのだ。

「一方は情報公開に後ろ向き、他方は情報公開を積極的に進めるという対立軸になっている。加計学園問題は、自民党一強、安倍首相一強の下での情報公開に後ろ向きである表れなのです。『情報公開をする』ということは、いろいろなことを曝け出すことでゴマカシ政治はできなくなるのです」(17日の応援演説)。

 元東京地検特捜部副部長の若狭氏は、加計学園関連の文書を見た途端、「間違いなく文科省にある」と捜査の専門家として確信した。

 自民党離党前の記者会見で、「菅官房長官が『怪文書』と言っているが、そんな稚拙なことは止めて下さい」と抗議をしたのはこのためだ。加計問題での対応を自民党離党の理由の一つに挙げた若狭氏は、安倍政権打倒をこう訴えた。

「情報公開は正しい政治をするための『命』、『要』なのです。情報公開に後ろ向きの自民党が政権をやっているのは問題がある」「情報公開によって初めて都民、国民に『何が問題となっているのか』『どういうふうに考える必要があるのか』という題材を提供する一つの大きな道具、手段が情報公開なのです。今後、数年、5年、10年、20年の国政、都政のあり方を考える際に、今、どちらを選ぶのかという選択の重要な“(政権)選択選挙”と言っても過言ではない都議会選挙が始まろうとしている。今の自民党“アベ一強”の下では情報公開に消極的で国民の目線に立った政治から離れてしまう。『それはいかん』と思っていただけるのか。『このまま情報公開に後ろ向きでゴマカシ政治でいいと思うのか』という選択だと思うのです」

「非自民勢力結集による安倍政権打倒」の呼びかけといえる。都議選で「情報公開に後ろ向きのアベ自民党」を惨敗させ、次期総選挙でも同じ“旗”を掲げて自民党を政権から引きずり降ろすという近未来図を思い描いているのだ。

豊洲問題の都対応も批判

 加計問題を追及しながら衆院に公文書管理法改正案を共同提出したばかりの野党4党が、この“旗”の下に結集するのは確実だ。蓮舫民進党代表は都議選で情報公開が争点化していることについて、こう答えた。

「情報公開は民主主義の要。安倍内閣はまさに隠蔽をすることが常套手段ですから、その部分では古い古い古い自民党の政治を遺伝子でお持ちの方だと思っていますので、都議会自民党とこの情報公開の部分で戦っていくのは私達も同じです」(15日の会見)

 小池知事も、一貫して情報公開の重要性を訴えている。18日の立川駅前の街宣では、加計問題の文書管理の混乱ぶりに触れる一方、自民党が支えた石原都政時代の杜撰さを批判した。「(豊洲新市場の土地売買に関する)メモが(売主の)東京ガスにあったのに、都にはなかったことではいけない」(20日、豊洲移転を正式表明)。

 候補者も小池知事や若狭氏の考えを共有していた。「都民ファーストの会」の幹部クラスの都議は、こう答えた。「加計学園も国家戦略特区自体は国政マターだが、『情報公開が足りない』というのは都政も国政も同じだ。加計問題は国民、都民から不信を招いていることでは、投票の参考になるのではないかと思っている」。

 15日、究極の共謀罪強行採決(本会議での中間報告)で会期延長を回避した安倍政権だが、内閣支持率は急落。自民党関係者から「首相が都議選の応援に入る予定になっていたが、現場が『来なくてもいい』と判断して流れた」という声も漏れ聞こえてきた。情報公開を旗印にした非自民勢力の結集、アベ自民党打倒の気運が都議選でどこまで高まるのかが注目される。

(横田一・ジャーナリスト、6月23日号)

最終更新:6/30(金) 11:23
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