ここから本文です

クチュール新時代、到来?今、スケジュールにプレタポルテが増える理由。

6/30(金) 12:54配信

VOGUE JAPAN

7月2日より、パリで2017-18秋冬のオートクチュールが開催される。そこに異変が起きているのだ。昨年はヴェトモンが、そして今シーズンはNYを代表するプレタポルテブランド、プロエンザ スクーラーとロダルテが期間中にショーを発表する。なぜ、今クチュールなのか。これからもそのようなブランドは増えつづけていくのか。半世紀以上前の歴史に遡り今日のファッション流れを、『VOGUE』や『ウォール ストリート ジャーナル』で活躍するライターのアリス・キャバナが的確に解説する。

プレタポルテのデザイナーたちにとってのメリットとは?

7月2日、25カ国から約550人のジャーナリストらが最もハイファッションを愛する裕福な消費者たちとともに、2017-18秋冬オートクチュールコレクションのためにパリに集結する。

ヨーロッパのサマーシーズン真っ只中のイベントとして、ファッションメディアにとってはある意味、束の間の休息とも言える。約8日間あるプレタポルテのマラソンのようなスケジュールに比べて約半分の日数、そして1日あたりのショーの数も比較的少ない。ゆったりとしたペースで世界最高峰のデザイナーたちと高い技術を誇る職人のチームが手掛けるピースを堪能することができるのだ。

減少していくクチュール認定メゾン。

手刺繍のドレスに対して250,000ユーロを惜しまない数千人の顧客によって支えられているクチュールコレクションは、商業的なサイクルや圧力とは無縁である。売り上げ率やトレンドによって目紛しく変化する今日だが、そもそもファッションの起源はクチュールなのだ。

しかし、今シーズンは転換期になりうる。なぜなら、A.F. ヴァンデヴォースト(A.F. VANDEVORST)、オランダ人デザイナーのロナルド・ファン・デル・ケンプ、そしてアメリカの神童たち、プロエンザ スクーラー(PROENZA SCHOULER)とロダルテ(RODARTE)といった人気のプレタポルテブランドが、2017-18秋冬オートクチュールのスケジュールにラインナップされているからだ。彼らはオートクチュール連盟によってゲストメンバーとしてショーを発表する。

かつてクチュールのスケジュールは、パリ・クチュール組合によって決められた厳しい基準をクリアしたクリエイターに限った神聖なものであった。1945年には、最初に規約決定された厳格な指針のもと各認定メゾンは顧客のためにオリジナルデザインの服を製作し、アトリエ内にノウハウのある20人以上の社員が働くことが決められていた。

当時は100メゾン以上が会員として登録されていたが、現在はシャネル(CHANEL)やクリスチャン ディオール(CHRISTIAN DIOR)といった由緒あるメゾン、そしてジャンバティスタ ヴァリ(GIAMBATTISTA VALLI)やロシア人デザイナー、ウリヤナ・セルギエンコ(ULYANA SERGEENKO)など15ブランドのみが存続している。そして今回のスケジュールでは、36ブランドのうち13の認定メゾンがショーを発表する。ジバンシィ(GIVENCHY)とイーキン・ヤン(YIQING YIN)は参加しない予定だ。

ハイファッションの守り手たちは、プレタポルタにシフトした時代に合わせるためにもクチュール組合の厳格な制限を超え、オートクチュールコレクション期間にショーを発表するデザイナーの増加を容認している。

「クチュールがもはや過去のスタイルになってしまった今ですが、人々は高いセンスを持ち合わせた個性とユニークさを求めています。これはクチュールに対して複数のアプローチ方法があることを意味しています」。そう『VOGUE』のインタビューで語るのは、フランスオートクチュール・プレタポルテ連合協会エグゼクティブ・プレジデントのパスカル・モランドだ。

Text: Alice Cavanagh for Vogue International

最終更新:6/30(金) 12:54
VOGUE JAPAN

記事提供社からのご案内(外部サイト)

【VOGUE JAPAN】

コンデナスト・ジャパン

2017年10月号
2017年8月28日発売

700円(税込み)

日本人ロックスターとして、YOSHIKIが『VOGUE JAPAN』の表紙に初登場!
人気モデルのミカ・アルガナラズと豪華競演。