ここから本文です

暴走するトロッコを止めるか止めないか。「思考実験」によって身につく大切なこと

6/30(金) 9:10配信

ライフハッカー[日本版]

有名なものからオリジナルまで、33種もの「思考実験」を掲載しているという『論理的思考力を鍛える33の思考実験』(北村良子著、彩図社)は、いわば誰にでも試すことができる思考実験の入門書。しかし、そもそも思考実験とはなんなのでしょうか? なんだか、とても難しそうにも思えます。

【画像】暴走するトロッコを止めるか止めないか。「思考実験」によって身につく大切なこと

思考実験とは、実験と聞いて最初に思い浮かぶ理科の実験のように、道具やそれを扱う場所を必要とする実験ではありません。ある特定の条件の下で考えを深め、頭の中で推論を重ねながら自分なりの結論を導き出していく、思考による実験です。 例えば、ニュートンは落下するりんごを見て、この現象が宇宙の他の星にもはたらいているのではないか、なぜ月は落ちてこないのかと着想したという説があります。この思考が、有名な万有引力の法則につながっていくわけですが、これもりんごが落下するという事象を頭の中で拡大解釈していった、一種の思考実験といえます。

(「はじめに」より)

つまりは思考実験とは、自分の倫理観や知識、論理的思考力、集中力、想像力などを駆使しつつ、頭のなかで行う実験だということ。時間や場所を選ばずにでき、改めて自分を知るきっかけにもなるといいます。また、脳トレーニングにも力を発揮するのだとか。

思考実験は特に、ビジネスの場でも欠かせない論理的思考力を鍛えるために役立つのだそうです。なぜなら、推論を重ねながら物事をさまざまな角度から見つめ、結論を導き出していくためには論理力が必要とされるから。

著者はパズル作家として、多くの問題と向き合うなかで思考実験に出会ったという人物。パズルと思考実験は脳を鍛えるために非常に有効で、しかも楽しめるという共通点があるのだといいます。

きょうはそんな本書のなかから、思考実験を一躍有名にしたという「トロッコ問題」をご紹介したいと思います。「暴走したトロッコが線路を走ってきて、その先にいる作業員にぶつかり、作業員は死んでしまう」というひとつの場面にいくつもの設定が加わり、シナリオが多岐にわたって展開していくもの。「トロッコを避ける」とか「トロッコが近づくのに気がつく」といった、現実には考えられる視点をあえて外すことで選択肢を絞り、難しい判断を行うのだそうです。

ここで考えるのは、「5人を助けるか、1人を助けるか」という共通の問題。現実にはあり得ないような設定だとはいうものの、これらの設定は5人か1人かというひとつの問題に的を絞るためのもの。多くの場合、実際の現場にはその他の選択肢がありますし、自分が行う行為により必ずしも予想する結果になるとは限らないでしょう。しかし、これは思考実験なので、あくまでフィクションとしての設定なのだと著者は記しています。

1/4ページ

記事提供社からのご案内(外部サイト)

ライフハッカー[日本版]

株式会社メディアジーン

毎日更新中

ガジェットなどを駆使し、スマートに楽しむ仕事術「Lifehack」。「ライフハッカー[日本版]」では、その言葉を広義に捉え、生活全般に役立つライフハック情報を日々お届けします。

ライフハッカー[日本版]の前後の記事

Yahoo!ニュースからのお知らせ