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自作の道具でリズムを奏でる鳥を発見、人間以外で初

6/30(金) 17:43配信

ナショナル ジオグラフィック日本版

個体ごとの音楽スタイルも存在、オーストラリアのヤシオウム

 ヤシオウム(Probosciger aterrimus)のオスは動物界のロックスターかもしれない。目的はやはりメスの気を引くことのようだ。

【動画】自作の道具でリズムを奏でる鳥、ヤシオウム

 最新の研究によると、オーストラリアに生息するヤシオウムは人間以外で唯一、自作の道具を使って楽器のようにものをたたく動物だという。チンパンジーなどは棒と丸太でドラミングを楽しむが、そのための道具をつくることはない。研究の成果は6月28日付けの科学誌「Science Advances」に発表された。

 論文の主要著者であるオーストラリア国立大学の保全生物学者ロバート・ヘインソーン氏は、1997年、オーストラリア北部でヤシオウムのオスによるこの行動を初めて目撃した。

「ヤシオウムはスティックのようなものを握り、木の幹をたたいていました。そして時折、動きを止めてはとさかを立て、甲高い声や金切り声を上げていました」

 興味を引かれたヘインソーン氏は20年にわたり、臆病なヤシオウムの映像を撮影し続けた。ドラムをたたくようなこの行動が音楽かどうかを確かめたかったからだ。本当に音楽であれば、一定のビートと反復、そしてもちろん、独自のスタイルが見られるはずだ。

 ヤシオウムたちの演奏を分析した結果、はたして人間の音楽と同じように、繰り返しのパターンや一定のビートなど、極めて予測しやすいリズムを刻んでいることがわかった。しかも、石や棒を握るすべてのオスが独自の音楽スタイルを持っていた。なお、ナショナル ジオグラフィック協会はヘインソーン氏の研究を支援している。

メスにアピール

 論文によれば、ヤシオウムのオスたちが演奏しはじめたときの約7割は、近くにメスがいたときだった。

 しかも、多くの場合、ドラムだけでなく、歌と視覚的なディスプレイを組み合わせていた。

「彼らは性的に興奮すると、頬が赤くなるんです」と、彼らの目的が明らかである証拠をヘインソーン氏は説明した。

 ただし、今回の研究ではメスの反応を調べていない。

 米タフツ大学の教授で、音楽認知を専門とするアニルド・パテル氏は、メスはリズムの違いを聞き分けられるかどうかという新たな疑問を指摘した。なお、パテル氏は今回の研究に参加していない。

「一定のリズムを刻めるからといって、基本的なリズムを認知する能力があるとは限りません」。メスが不規則なリズムより規則的なリズムに引き付けられるかどうかも検証する必要があります、とパテル氏は指摘している。

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