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ユニリーバやカルビー、働く場所や時間は社員が決める

7/1(土) 21:26配信

オルタナ

企業の働き方を見直す動きが活発になっている。ユニリーバ・ジャパンは従来の在宅勤務制度などを見直し、働く場所や時間を社員が自由に選べる新人事制度「WAA」を昨年7月から取り入れた。上司に申請すれば、理由を問わず自宅、カフェなど会社以外の場所でも勤務ができる。同社はWAAの趣旨を広く社外にも広めたいと、社外向け説明会を毎月開催している。同様に、カルビーも今年4月から社外で勤務する「テレワーク」の上限を撤廃。日本マクドナルドも今後、在宅勤務できる日数を最大週5日に拡大する。(箕輪 弥生:オルタナ/Sustainable Brands Japan)

ユニリーバの新人事制度「WAA」は、「Work from Anywhere and Anytime」の略で「ワー」と読む。上司が認めれば、場所や時間を問わず働くことができる自由度の高い制度である。

以前から、フレックスタイムや在宅勤務制度はあったが、働かなければいけないコアタイムや自宅勤務という縛りを撤廃した。そのため、どこで何時間働くかは基本的に働く人が決められる。たとえば、午前中は育児や通院に当てたり、自分の好きなスポーツを平日に行ったりすることも可能だ。ある社員は年末年始を含め1ヶ月を地方の実家で勤務したという。社内会議は、インターネットを使いスカイプなどで出席することもできる。

WAAを使う場合は、直属の上司に事前に申請し、承認を得る必要がある。社員本人が勤務時間・休憩時間を記録し、上司はその記録を見て事前申請通りかを確認し、チームマネジメントを行っている。

社内アンケートによると、導入されて11ヶ月でこの制度を使ったことのある社員は9割にのぼった。「仕事の生産性があがった」と感じる人も全体の7割を超えるという。同社の伊藤征慶コミュニケーション部長は「働く場や時間を自分で選ぶことができるので社員のモチベーションがあがっている」と話す。

WAAの導入は労働時間の削減にもつながっている。社内調査によると、WAAの導入後、労働時間は全体で15%削減され、残業時間が月45時間以上だった人が3割以上減った。伊藤コミュニケーション部長は、「残業時間を減らすために導入したわけではないが、生産性があがった結果、残業も減った」と説明する。

同社は、「人生を楽しむために自分に合った働き方を選び、仕事の生産性をあげてほしい」という経営トップのビジョンからWAAの導入に至った。いわゆるトップダウンの制度である。ライススタイルが多様化する今、働き方の柔軟性、多様性を高めたことが、ワーク・ライフ・バランスを改善し、企業の生産性をあげることにつながったのである。

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最終更新:7/1(土) 21:26
オルタナ

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